#27 FL Triple Draw Championship 優勝 Reiさん

JOPT 2025 Tokyo #03

#27 FL Triple Draw Championship 優勝

Reiさん

 

Reiさん、この度は#27 FL Triple Draw Championship優勝、本当におめでとうございます!優勝が決まった瞬間は、どんなお気持ちでしたか?

ありがとうございます!優勝が決まった瞬間は、「あ、本当に優勝しちゃったよ」みたいな感じで(笑)。ミックスでトーナメントに出ること自体が初めてだったものですから、結構びっくりしました。

初めてのミックストーナメントで優勝とは、本当にすごいですね。Xで「1ヶ月で勝てました」と拝見しましたが、短期間で結果を出せた秘訣はどこにあったのでしょうか?

それはもう、Kojiさんに1ヶ月間みっちり教え込んでいただいたおかげです。実は、2025 WSOPの$3,000 T.O.R.S.E.で3位に入賞されたKojiさんの「弟子企画」というものに参加させていただいて。

Kojiさんの!あの有名な企画ですね。

はい。8月の末に参加が決まって、そこから約1ヶ月間みっちり週3回、1回3時間のペースで講習会と実践を叩き込んでもらいました。今回のJOPTは、その弟子企画の「第一関門」という位置付けだったんです。なので、優勝した時に「ここまで引っ張ってもらえるんだ」「できちゃうんだ、優勝って」と、自分でもコーチングの効果に驚きました。

まさに人生を変えるようなコーチングだったのですね。

本当にそうですね。ポーカーの戦略もそうですが、それ以上に人間的な部分での学びが大きかったです。事務所に「行動指針7ヶ条」というのが貼ってあるんですけど、「主体的に挑む」とか「感謝を伝える」「他者に貢献する」とか。

ポーカーの戦術、というよりは心構えに近いものですね。

そうなんです。この機会をいただけたことに感謝しながら謙虚に積み重ねていくことこそが、学んだことの定着につながるんだなと感じました。元々私は一人で頑張るタイプだったんですが、この企画を通じて、同じ志を持つ仲間と切磋琢磨することの心強さや大切さを学びました。人生観がまるっとひっくり返るような経験でしたね。

チームで戦う、という意識が強かったのですね。

はい。今回のJOPTでは、師匠のKojiさんも#18 10 Game MIXで優勝しましたし、弟子の1人のまさるさんはFL 2-7 TD & Badugiで、企画の裏方をしてくれているマネージャー的な存在の人もPL Big-Oで優勝しました。 なので、チーム全体で今回のミックスゲームのトロフィーを4つも持って帰ってくることができました。

4つもですか!今回のJOPTはホールデム以外のトーナメントが全部で24トーナメントでしたね!

そうなんです。そのうちの4つと考えると、自分たちでも「すごい比重だな」って驚いてます。ただ、すごいと思うと同時に、周りから顰蹙を買わないように、皆から憧れられるような、あたたかい強いチームでありたいなとも思っています。

素晴らしいチームですね。では、今回のトーナメントについてお伺いします。ファイナルテーブルに進出したときは、どのような状況だったのでしょうか?

実は、チップ量は下から2番目だったんです。かなり厳しい状況だったので、まずは一つでも順位を上げることに専念しようと、堅実にプレイしていました。

そこから巻き返した、何かターニングポイントのようなハンドはありましたか?

FL Badugi という種目で、ナッツを完成させるのに必要な残り1枚、確率にして約2%のカードを最後に引けた場面がありました。自分でも「マジで引いてきた!」って思いましたし、周りからも「その2%を引いてくるかよ!」って(笑)。あれは印象的でしたね。

まさに神がかった引きですね!そして迎えたヘッズアップはいかがでしたか?

お相手は世界を経験された強い方で、スタックもほぼ同じからのスタートでした。正直、相手の方のアクションには迷いがなくて、ずっと主導権を握られていた感覚です。実はヘッズアップの対策は全くしていなくて、休憩中に師匠に「どうしよう!」って泣きつきました(笑)。

ギリギリの状況だったんですね。

はい。でも、周りには師匠やチームのみんながいてくれて。「戦場にいつもいるメンバーが同じようにいる」ということが、普段通りに戦うための支柱になってくれました。安心感の方が大きかったですね。

ここで見事2位に入賞されたゆーだいさんからコメントをいただきました。優勝されたReiさんご本人や、プレイスタイルについてどのような印象をお持ちでしたか?

Reiさんの師匠のKojiさんとは、今年のラスベガスで一緒に戦っていた仲で、JOPT等で同卓したり、直近PLOでヘッズアップになったりという間柄です。Kojiさんの弟子がFTにチップ量を持って登場してきたということで、最初から警戒対象でした。
プレイスタイルはタイトアグレッシブ。ブラフもきっちり打ってくる、綺麗な打ち筋のプレイヤーだなという印象でした。

そうした印象を踏まえて、どのようにプレイされましたか?

プリドローレンジがしっかりしているため、こちらも絞ったレンジでの対応をしており、ヘッズアップになるまではこちらも変なことをしない。というスタンスでプレイしていました。

トーナメント中、特に印象に残っている勝負やターニングポイントはありましたか?

FTの中でもお互いにぶつかる機会は多く初手Kバド vs 3rd 9バド、2nd Jバド vs 3rd 7バド、No.2 vs 86ローのようなぶつかり方をしています。お互いにチップを持った状態だとオールインに到達しないため、二人で何度もぶつかりながらも、他のプレイヤーのチップを吸収してヘッズアップに到達しました。

ヘッズアップはどのように戦われましたか?

きっと次回以降は修正してくるので表に書いて大丈夫だろうという期待の上で全部書いてしまうのですが、
プリドローのレンジ狭小、パットブラフ過小、3rd ペアのブラフ過多、3rd OOPのvalue bet過小、value betの下限が高め、ブラフのフィジカルテル、このあたりをリークと見立ててアジャストしました。

見立ては概ね正しかったと思いますが、それでも基本的な打ち筋がしっかりしているためチップは一進一退となり、最終的には私が負けてしまいました。

最後に、優勝されたReiさんへメッセージをお願いします。

改めてReiさん優勝おめでとうございます。
ミックスゲームに触れて1ヶ月で、あの面々のトーナメントで優勝されたのは素晴らしい実績だと思います。運は必要ですが、No Limitと異なりFixed Limitでは初心者がラッキーで優勝するのはほぼ不可能です。この1ヶ月磨かれたReiさんの腕があったからこそ、優勝という結果に結びついたのだと思います。
来夏のラスベガスでの活躍を期待しています!

ゆーだいさん、ありがとうございました。
それでは、Reiさんのインタビューに戻ります。Reiさんはミックスゲームに挑戦されたきっかけは何だったのでしょうか?

ホールデムを覚えたお店の常連さんたちから、ずっと「絶対にミックス、特にドローゲームが向いてるよ」って言われていたんです。

なぜそう言われたのだと思いますか?

たぶん、私がポーカーにはまる前に、アミューズメントカジノのバカラに夢中になっていたからだと思います(笑)。カードが配られて「何が出るんだろう」ってドキドキする感覚が、ドローゲームの魅力に通じるんじゃないかって。実際にやってみたら、もう、言われていた意味がよくわかりました。完全に沼にはまりましたね。 練習して、帰ってきて、反省点を考えて眠りにつくと、夢の中でも練習していて、ドローゲームでひどい目に遭うくらいには、のめり込んでいました(笑)。頭の疲れが取れないんです。

そこまでのめり込める情熱が、この結果に繋がったんですね。それでは最後に、今後の目標と、この記事を読んでくださる方へのメッセージをお願いします。

今後は、まだ苦手意識のあるオマハや、複数の種目をプレイする10 Game Mixで優勝することが目標です。そして最終的には、この企画のゴールでもある来年のWSOPで結果を残したいです。

JOPTで優勝したいと思っている皆さんには、「一人で頑張らないでほしい」と伝えたいです。同じ熱量を持つ仲間と切磋琢磨することで、努力の過程は楽になるし、喜びは何倍にもなります。優勝写真を仲間たちと大勢で撮ることを想像しながら頑張ってほしいです。

楽しみにしています。チームの皆さんには、今伝えたいことはありますか?

ポーカーの世界で何でもなかった私が、何かになるところを見ていてほしいです。いずれは師匠と同じ舞台に立ち、肩を並べられるようになりたい。これからも人間的にもポーカー的にも切磋琢磨し合いながら、来年の6月まで、どうぞよろしくお願いします、と伝えたいです。

熱い思いが伝わってきました。本日は貴重なお話を本当にありがとうございました!

______________________________________________________________

◆おすすめ記事はこちら

___________________________________________________________

ライター:Takuma
学生時代に"世界のヨコサワチャンネル"をみてポーカーを始めた。現在はアミューズメントポーカールームで腕を磨き、アジアを中心に各国のトーナメントにも挑戦中。タイ・マニラ・韓国などでの経験を重ね、総獲得賞金は約400万円。
AkibaGuild