#25 NLH Supernova 優勝 TSさん インタビュー

SPADIE Season 39th

#25 NLH Supernova

TSさん

 

SPADIEを知ったきっかけと、今回参加した理由を教えてください。

日本で数年間トーナメントに参加していて、SPADIEはその中でも主要なシリーズのひとつでした。競技性や会場の雰囲気がとても好きで、毎回楽しんでいます。

優勝されて、今のお気持ちはいかがですか?

素晴らしい気分です。特に今回は強いプレイヤーが多いハイローラーなので、信じられない気持ちもあります。かなり運にも恵まれました。

トーナメントを振り返って、印象的だった場面はありましたか?

はい、いくつかあります。バブル前からファイナルテーブルまでの間に良いスポットが何度か訪れ、スタックを伸ばしてファイナルテーブルに大きめのスタックで入れたことが大きかったです。
また、ファイナルテーブル中にAAを持っていたプレイヤー相手に運良く大きなポットを勝った局面も印象的でした。相手はトラップ的にプレイしていたので、アグレッシブに攻められたらこのポットは取れませんでしたね。このハンドは大会後に必ず振り返り、どうプレイすべきだったのか分析したいと思います。

優勝が見えてきたと感じたのはどのタイミングでしたか?

残り30人の時点では23位の入賞すら危ういと感じていました。ただ残り26人くらいでアベレージを超えた頃、「これはもしかしたら勝てるかもしれない」と思い始めました。バブルでは非常に慎重に、限定的なスポットだけプレイしました。今回のプライズはトップが非常に重い配分だったので、1つずつ順位を上げることより、ファイナルテーブルまでにスタックを大きくすることを優先し、勝つためなら飛んでもいい覚悟で臨みました。

今回のために特別な準備や戦略はありましたか?

とにかく自分の最良のプレイをすることだけを目標に来ました。最近はテーブル外で勉強する時間を増やしていて、特に感情のコントロールやティルト回避に取り組んでいます。今回は「とにかく冷静さを保つ」ことを意識していました。

卓上で特に意識したプレイヤーや、プレイを調整した場面はありましたか?

はい、多くありました。ブラインド同士やBTN vs BBなど頻繁に直面するシチュエーションでは、プリフロップレンジやポストフロップの傾向を細かく観察して、ボードテクスチャに応じて戦略を調整しました。また、とてもアクティブなプレイヤーもいたので、特にICMが絡む状況では対応が重要でした。

ファイナルテーブルに入ってから、メンタルや戦略に変化はありましたか?

最近ICMの理解を深める勉強をしてきたので、ファイナルテーブルで実際に試せることにワクワクしていました。各スタックサイズに合わせて毎ハンド開くレンジが変わり、常に調整が必要でした。
また、序盤にショートスタックのオールインをセオリーより少しライトにコールし、自分を「ルースなプレイヤー」というイメージに寄せ、アグレッシブな相手を抑制しようとしました。
ミドルスタックには積極的にプレッシャーをかけ、カバーされている相手にはビッグポットにならないよう立ち回りました。ベットサイズも小さく調整しつつ、エクスプロイトされないよう必要な場面ではオールインコールする覚悟でいました。
自分のイメージがどう変化しているかにも常に注意して、それに合わせて戦略を調整しました。後半は疲れからいくつかミスもあったので、そこは今後さらに改善したいです。

ヘッズアップはいかがでしたか?

強い相手でしたが、ヘッズアップは短く、序盤のフリップに勝ててそのまま終わりました。ここも運に助けられました。

今回のSPADIE全体の参加経験はいかがでしたか?

今回も本当に素晴らしい経験でした。参加者のレベルはとても高いですし、イベントの運営も素晴らしく、いつも参加できることを幸運に思っています。

SPADIEのハイローラーには過去にも出場していますか?

はい、同規模のハイローラーにはこれまでも参加しています。

通常トナメと比べ、ハイローラーならではの傾向や雰囲気の違いはありましたか?

3betレンジや4betレンジ、ICM理解の精度が非常に高いです。ポストフロップも、レンジ同士がボードでどうぶつかるか深く理解しているプレイヤーが多い印象でした。ただ日本は通常のトーナメントでも全体的にレベルが高いと思います。

今後の目標や挑戦したいことを教えてください。

今後もテーブル外での勉強を続けていきます。数学的アプローチも、人間的・心理的な要素もどちらも好きなので、両方を伸ばしていきたいです。今日もいくつか大きなミスをしたので、また学びながら向上していきたいです。

最後に、これからチャンピオンを目指すプレイヤーへメッセージをお願いします。

今日は本当に幸運に恵まれました。みなさんも、最善を尽くして、自分の資金内でプレイし、何よりポーカーを楽しんでください。

TSさん、この度はビッグタイトル獲得おめでとうございます!またインタビューできることを楽しみにしています!

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ライター:Takuma
学生時代に"世界のヨコサワチャンネル"をみてポーカーを始めた。現在はアミューズメントポーカールームで腕を磨き、アジアを中心に各国のトーナメントにも挑戦中。タイ・マニラ・韓国などでの経験を重ね、総獲得賞金は約400万円。
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