あいこさんインタビュー

 

SPADIE FINAL Season26th
MAIN EVENT Winner

あいこ 選手

 

 

 

 

 

 

 

—SPADIE FINAL Season 26th Main Eventでのご優勝おめでとうございます。まずは現在の率直なご感想をいただけますか?

ありがとうございます!ポーカーを始めて6年ほどになるのですが、初めての国内タイトル獲得ということで非常に嬉しく思っています。

—初タイトルだったのですね!おめでとうございます。ポーカーを始めたきっかけをお伺いしてもよろしいですか?

元々「パチンコ必勝本」という雑誌でパチンコライターをやっていて、ライターの先輩たちに飲み会の2次会で都内のポーカーバーに連れて行ってもらったのがきっかけです。

 

—今回はDay1で全体のチップリーダーでの通過でしたが、1日を通しての流れはどうでしたか?

Day1はハンドが全体的に良かったのですが、序盤のレベル3くらいの時は60BBくらいまでスタックが減っていて実はテーブルで一番ショートだったんです。
でもそこから逆にがんばろうかなって気持ちを切り替えて。ちょっとでもミスを少なくすることを意識してプレイしてみました。

—ショートになったときに逆によい方に気持ちが切り替えられたんですね!普通はスタックが減っちゃった時は投げやりになってしまうプレイヤーも多いように感じますが…

そうそう。そういう人も多いと思うんですけど逆にです。ショートスタックの方がオールインまでプレイを発展させやすくなるので。
チャンスを逃さなければダブルアップも狙えますし。60BBも倍になってしまえば100BBを超えるので、スタックが減ったことはあまり気にしなかったんです。

—なるほど、ポーカーと向き合う上で誰しもが見習うべきメンタリティですね。お察しするに今回はまさにそのダブルアップのチャンスがあったわけですね?

はい(笑)。9人テーブルのUTG+2で88が入って、UTG+1のプレイヤーからオープンが入りました。
結構このプレイヤーさんがオープンの頻度が高かったように感じたので、そこに対して3betを入れたんです。そこにレイトポジションの方が1人コールドコール、UTG+1もコールで3wayの3betポットになりました。
そしてフロップで8が落ちて、リバーでオールインした結果レイトポジションの方にコールされてショウされたのがQQでした。
フロップからリバーまでバリューでトリプルバレルでオールインすることもなかなかないのですが、このバリューが取れたのが個人的には大きかったです。
このワンハンドでスタックが100BBを超えてここから地道にプレイを続けていきました。

—Day2はどうでしたか?。

Day2は最初他のプレイヤーさんが全体的に堅くプレイをしている印象だったので、自分は少しハンドレンジを広げてオープンをしてスチールを試みてチップリーダーをしばらく維持していました。
結局時間が経つにつれてアベレージ近辺に落ち着いてしまったんですけど、それでも40〜45BBを持っている状態だったので、特に焦らず自分のプレイができました。いいストラクチャーでしたね。

—そういえば少し脱線してしまうのですが、途中でAA,KK,QQの3wayオールインになったシチュエーションがあったとか…

そう!そうなんですよね(笑)。ファイナルテーブルが7人からなので残り8人か9人のセミファイナルテーブルの時かなぁ。
4人テーブルでCOのプレイヤーさんがオープン、私はBTNでKKを持っていたので3bet、SBのショートのプレイヤーさんが4bet All In、BBのチップリーダーの方がまさかの5bet All In。
私も当然フォールドすることはないのでコール。

結果的に
SB:AA
BB:QQ
BTN(あいこさん):KK
という内訳でボードもそのまま抜けました。AAの方がショートで、QQの方がチップリーダーだったのでなんとかことなきを得ました。

4人テーブルでこうなってしまっては激しいプレイは避けられません…

—準優勝のマサさんとのヘッズアップはいかがでしたか?

ヘッズアップになる前に一度FTで人数が減って来てマサさんが一番ショートだったときに一度、オールインでぶつかったタイミングがあって。
私のBTNからのK6sでのオープンに対して彼からQJoで10BBの3Betオールインが返ってきたのをコールしたんですけど、フロップで「Q!」「J!」って落ちて(笑)
そこでダブルアップさせちゃったんです。それをきっかけにどんどんチップを増やしてヘッズアップまで勝ち上がってきたので、すごく忍耐強い方だなって思いました。


いざヘッズアップが始まった時は私の方がスタックはかなり多かったんですけど、彼はすごくアグレッションが高くて、どんどんチップを取られていくんですよね(笑)で、「これはまずいな」と思って。
彼の強気なアクションに対して、結構ミドルペアやボトムペアとかは降りてたんです。
ヘッズアップではワンペアでもできれば十分強いんですけど、例えばリバーでポットサイズの倍のベットをされた時は初めの頃は悩みつつもフォールドしてました。

でも途中で彼はあまりにリバーでのビッグサイズのべットの頻度が高すぎるなと思って、ガッツコールをしてみるように切り替えたんです。
そうすると10ハイとか、7ハイみたいなハンドが出てきて。途中から「あ、ブラフが多いのかな」って気づいてからはブラフキャッチを多めに試みるようにしました。
「わかっちゃったぞ☆」って感じで(笑)そうするとチップが徐々にこちらに流れてくるようになりました。
最後はAKo>A4oでフロップでKヒット、ターンで相手が♣️1枚のフラッシュドローになっちゃったんですけど、なんとかリバーは逃げ切って終了って感じでした。

—ありがとうございます。普段はポーカーと向き合う上で努力をされていることはありますか?

今は6年前と違って勉強の方法ってネットにたくさんあると思うんです。
GTO(※)ツールも沢山普及しているので初心者の方もすごく上達が速いじゃないですか。私もGTOが流行り始める前から海外のプレイヤーさんの動画を観たりとかで勉強していたことはあったのですが…
私はポーカーではナッシュ均衡が大切だと考えていて、それに基づいたハンドレンジなどを徹底的に体に覚えさせました。

※Game Theory Optimal=ゲームにおける最適戦略

—これはポーカーを始めた時からの習慣ですか?

はい。6年前はまだ情報も少なかったですが、その当時は「ひゃっほう」さん(=池内一樹さん)が色々な上達法や戦略をネットに公開されていたので、そちらを参考にして勉強させてもらってました。
ポーカーというのは日々戦略が研究されていくので、色々な上級者の方のレポートを参考にして勉強しています。あとはプレイ配信などもよく観ています。

—普段はどれくらいポーカーをプレイされているのですか?

今はアミューズメントにほとんど毎日通っています。
昔は本気でプロポーカープレイヤーを目指していた時もあったんですけど、生半可な覚悟でできることではないと途中で感じるようになって、今は「趣味」と「ガチ」の間くらいのレクリエーショナルプレイヤーとして頑張っています。

—6年間プレイを続けてポーカーが嫌になった瞬間はありますか?

あります、毎日です。(笑)。やっぱりバッドビートを受けるっていうのは毎日あり得ることで、それが大きいポットであるか小さいポットであるかという話で
立て続けに大きいポットを争っているときにバッドビートを喰らい続けると、やっぱり気持ち的にも辛いですよね。
今年もWSOP(※)に1ヶ月間参加していたのですが、もうずっとバッドビートが続いちゃって。この為にラスベガスにまで来ているのに、なんでこのタイミングなの!って。思わず泣いちゃいました。

※World Series Of Poker=ラスベガスで行われる世界最大のトーナメントシリーズ

—その経験を経て今回の優勝ということですが。

そうですね。1ヶ月間の不運がここで返ってきた感じです(笑)。

—ポーカーにおけるこれからの目標はありますか?

私、本当にオタクレベルでWSOPが大好きで。ポーカーを始めて6年間一度も休まずに毎年通ってるんです。
だから、WSOPで日本人女性初のブレスレットホルダーを目指しています。ちょっとビッグすぎるんですけどね(笑)
もちろん日本でもJOPTやWPT JAPANのメインイベントも女性の優勝者がいないので、そこもしっかりと女性初のチャンピオンを目指していきたいです。

 

—もしこれを成し遂げたら?

えー!成し遂げたらですか?(笑)そんな日は来ないと思うんですけどね。(笑)
昨今アミューズメントカジノがすごく流行ってて、女性プレイヤーもすごく増えたと思うんです。でもWSOPでも参加者の男女比はまだまだ9:1くらいなんです。
だからもし、本当にこの目標が叶ったら女性プレイヤーの希望になれるんじゃないかなって思ってます。ポーカーは女性でも頑張れるんだよって姿を見せていきたいです。

—とても素敵ですね。さて最後にSPADIE POKER LEAGUEについて。
本大会はメインイベントのチケットも比較的獲得しやすく初級者の方から中級者の方も多く参加していますので、皆さんへ向けてあいこさんからアドバイスをいただいてもよろしいですか?

そうですね。やっぱり他の大会だとピリピリした雰囲気で参加している人が多かったりするんですけど、SPADIEは他の国内のイベントと比べてリーズナブルに参加できるのもあって
「自分にはまだ大型イベントはハードルが高いな」って感じてる方にも気楽に参加できるのが魅力的だなと思っています。
いざメインイベントが始まると40分ストラクチャーでじっくり真剣な戦いができるし、しかもペイアウトもよくて優勝すれば$10,000獲得のチャンスがあるので、ここから世界を目指すこともできます。
そもそも40分ブラインドのロングストラクチャーのトーナメントに千円単位のサテライトから参加できるなんて、ラスベガスでも聞いたことありません(笑)
なので初心者の方に限らず中級者の方も、初タイトルを目指すのにおすすめのトーナメントシリーズです。ぜひ沢山の方に挑戦して欲しいです。

—あいこさん、改めてご優勝おめでとうございます。本日はありがとうございました。

______________________________________________________________

SPADIE ホームページはこちら
https://pokerguild.jp/spadie/
SPADIEメインの出場権利は全国のポーカースポットで取れます。
トーナメント検索→キーワード SPADIE で検索してください!
https://pokerguild.jp/

JapanOpenPokerTour