Yasu さんインタビュー

Season 20 WPT Tokyo #02

Event #01 Main Event Winner

Yasu 選手

 

このたびはご優勝おめでとうございます!まずはYasuさんのポーカー歴についてお伺いできますでしょうか。

 ありがとうございます。ポーカーを始めたのは二年ほど前に友達に誘われたのがきっかけでした。最初は役も何もわからず身内で遊んでいただけだったのですが、その友達とオンエアというアミューズメントカジノに行き、そこからライブトーナメントの面白さを知って、今のホームであるファミリーポットに落ち着いた感じです。自分の経営するバーが近くて、行きやすかったというのもあるんですが、強い人も多いので、楽しくポーカーをやりつつ勉強になる部分が多かった点もファミリーポットの魅力の一つでした。僕自身GTOなどの座学をまったくやってこなかったのですが、そういった考え方がしっかり身についた方たちと常に打てる環境があったので、自然と考え方を吸収させていただくことができて有難かったです。日頃対面でしかポーカーを打たないのですが、お互いのテルや表情を情報としてプレイできたり、一緒に打っている方のプレイを見て得られる学びの多さなど、そういったライブポーカーの醍醐味をたくさん経験させてくれたお店でしたね。プライベートで仲良く遊べる友達とも出会えましたし、今では自分にとって欠かせない大切な場所になっています。ちなみに一緒にライブデビューした友達は、GOOD LUCK in POOL LABOというポーカースポットの店舗責任者になり、当初からは想像できないくらい、お互いすっかりポーカーにハマってしまいました(笑)

 

これまでも大型大会のご経験はありましたか?

 3つ前くらいのJOPTに出場させていただきました。その時はMain Day1を通過したものの、次の日は寝坊してDay2に行けず(笑)あまりスタックもなかったので諦めてしまったんですよね。でも一緒に行っていたファミリーポットの友達もDay1通過時は僕と同じくあまりスタックを持っていなかったのに4位でインマネしていたので、僕も諦めず行っていたらあったんじゃないかって、ちょっと後悔しましたね(笑)後はナイトスタックで16位、メガスタックも16位くらいでどっちも同じようなインマネ寸前のところで終わってしまいました。周りの常連さんは結構インマネ経験のある方やタイトルホルダーが多く、僕もいずれはタイトルを取りたいなとはずっと思っていたので、今回念願のタイトルを獲得できて、ようやくといった感じですね。

 

今大会のDAY1からの流れはいかがでしたか?

 WPTは今回が初参加でした。人生で初めて出たサテライトがWPTで、その時は権利を取れず終わってしまったのですが、今回は1権利獲得して念願の出場が叶いました。今回の大会はDay1、Day2とそこまで大きくぶつかることもなく、オールインで悩まされる場面もなかったので、安定してDay3に進出できました。どうしても長丁場の大会は疲労で集中力が切れたりもするので、自分のルーティーンでもある喫煙休憩も我慢せず適度に挟み、コンディションを維持しつつマイペースに楽しめました。

 Day1でのターニングポイントでいうと、ATでミドルから僕よりちょっとスタックの少ない方がオープンして、僕が9ポケでコール止め、ショートのBBの方がAQでオールイン。ATがオールインをかぶせてきて、1権利でスタックもそこまで多くないしと思い、僕がそのままオールインを受けて3wayになった場面がありました。フロップでQが落ちたものの、ターンで9落ちてセットが刺さって2人を吸収できたのですが、そこからトントン拍子に増えていきましたね。

 FTに入ってからは強い方も多くて本当に苦戦した半面、ライブポーカーならではの駆け引きだったり、強い方が多いからこそ学べる部分が多く、純粋に楽しかったです。 右隣に座っていらっしゃったプレイヤーさんが、BTNオープンにSBでコール止めしていて、僕がBBでスナップオールインした場面があったんですが、その時僕全然ハンド強くなかったんですよね。でもその方のアクションと表情をみて、スナップで重ねたほうが強く見えるし、コール止めしている相手に対してプレッシャーを与えられるんじゃないかと思い、オールインに踏み切りました。表情や仕草の読みあいはまさにライブポーカーならではの情報だと思うので、そういった部分をしっかり拾って戦えたのが良かったかなと思います。

 

印象的だったプレイヤーさんがいれば教えてください。

 やはりFTで一番強いと感じたのはしいなさんでした。僕がBTNでリンプしてBBでしいなさんがコール。フロップAハイボードで、チェックに対してベットしたら、しいなさんがレイズ返して来たんですよね。しいなさんとはFT前も長く同卓していたので、結構アグレッション高くプレーされているなという印象もありましたが、僕自身完全にエアーで打たなければいけないようなハンドだったので、素直に降りました。でも後から配信を見返してKハイでレイズ返していたというのを知って、相手も自分のことをよく観察してアジャストしているんだろうなと思い、関心してしまいました。しいなさんがFTに入った時点であまりチップを持っていなかったのが幸いというか、もう少し深く持たれていたら絶対に僕なんかは優勝できなかっただろうなと思います。

 あと個人的にはFTに入る前にしいなさんとぶつかった場面も印象的でしたね。しいなさんのオープンにQ5oでBBブロックした時に、フロップQトップヒットでドンクして、そこからリバーまで3発打っていたんですが、リバーでしいなさんからレイズが返ってきたんですよね。色なしで、ターンでTJがストレートになるようなボードだったので、このリバーのレイズは何だろうって本当に悩まされました。トップヒットはさすがに降りれないと思いコールしたら、しいなさんはT9のボトムヒットだったんですよね。T9をTJにみせるプレーラインを取られてたのかなと思うのですが、これがもしターンレイズ、リバーも打たれてたらまんまと降ろされていたと思うので、このボトムヒットをレイズに回されるあたりが本当にお上手過ぎて、それをまた冷静に表情一つ変えずにやられている姿をみて感動しちゃいました。終わった後に周りから有名な方だと聞いて納得しましたし、最初からその情報を入れておかなくて良かったなとも思いました。

 あとは創さんも強かった印象ですね。直接ぶつかってはいないんですが、見ててバランスの取れたプレーをされる方だなと思っていました。やはりFTということもあってそういった強いプレイヤーさんも多かったので、本当に自分は運だけで勝ち上がれたんだと思っています。

 それこそ最後ヘッズアップになったYukiさんなんかはもう、10回に1回勝てればいいほうだなと思うくらい強かったです。最初から実力差がわかっていた分、長引けば長引くほど搾取されて不利になるという意識はずっとあったので、できるだけ短期決戦でカタをつけて、ハンドが絡んだらがっつり取りにいこうと決めていました。ヘッズになってからは、自分がコール側でフロップがAハイボードであっても、簡単に降りていたら搾取されてしまうと思っていたので、相手がやられて嫌な場面はスナップコールしてプレッシャーを押し付けようと決めていました。うまい人だからこそ簡単に降りられないようなところに向けてちゃんと打っていこうとか、僕が向こうに対してできる抵抗は徹底して全部やっていこうという意識で戦っていました。決着した最後のハンドとかもまさに相手のうまさを信じたプレーでした。

75K/125K - 125K(BB)

SB/BTN Yuki選手(Tc6c):raise 250K
BB Yasu選手(KhKc):3bet 800K

FLOP 5hQsTh
BB:ALL‐IN
SB/BTN:call

TURN Ah
RIVER:Qc

このKKフロップオールインとかも、傍から見たらわけわかんないと思うんですよ(笑)自分でも普通取らないようなプレイラインなんですが、うまい人だからこそこっちのドローが多い部分とかをすごく考えてくれるんじゃないかって部分に賭けて、相手をリスペクトしていたからこその選択に踏み切りました。コールしてもらえたからこんなことを言えるんですが、本当に普通に降りられてバリューの取りのがしになることもあるラインだと思うので、コールをもらえたことも含め、本当に自分の運の良さが勝因としか言えないですね。それくらいYukiさんはお強い方でした。

 

大会を通して印象的だったことがあれば教えてください。

 とにかく今回は運が良かったですね!それが印象的過ぎて自分でも驚いてます。まずFTまで飛ぶっていう危ないシチュエーションに直面しなかったこともそうですし、FTで飛びそうな場面もあったものの、AQvsQQでリバーでチョップに持って行けたり、KJvsKQの一目差でチョップに持って行けたりして、不利なハンドでもだいぶ命拾いしているので、全部運の良さとしか言いようがないです。

 あと印象的だった出来事で言うと、Day3で僕とぶつかって大きくチップを減らした方が、悔し涙を流されていたシーンですかね。その時は胸にぐっとくるものがありました。この方のポーカーに掛ける気持ちだったり、このWPTという憧れのタイトルに賭ける想いに感動しましたね。最後握手させていただいたんですが、こっちも気合が入りましたし、これだけ真剣にポーカーに真摯に取り組む方々が集まっている大会に出られたこと自体が、本当にいい思い出になりました。

 あとはもう、こんな大きい大会でカメラに囲まれてプレイさせてもらえるってこと自体が有難かったですね。僕自身そういった経験が本当になかったので。ただ、ファミリーポットさんとかで日常的に配信はしているので、配信卓にはある程度慣れていたことと、今まで人に見られる仕事をしてきたということもあり、緊張せず集中してできたのが良かったのかなと思います。あとはもう、元々絶対優勝しようと気負って挑んだわけではなく、本当に勝てたらラッキーだなくらいのスタンスで望んでいたので、変に力まずにできたのも良かったのかもしれないですね。さすがにヘッズになったときは震えてましたけど(笑)あとは普段からあまりSNSを見ないので、しいなさんとか、創さんとか有名プレイヤーさんの情報を入れていなかったことで、委縮せずプレーできたのがかえってよかったのかなと。そういった方々と同卓できただけでも本当に光栄ですし、貴重な経験になりましたね。配信を見返して自分のダメなところや、テルが出る部分とかも勉強させてもらえるきっかけにもなりましたし、これからのポーカー人生においてもすごく為になる大会経験になったなと改めて思います。

 大会が終わった後はいろんな方からお祝いのお言葉をいただき有難かったです。有名なイラストレーターの方にもお祝いで似顔絵をいただいたり、仲のいい方々には自分のお店に来てシャンパンを開けていただいたりと、WPTタイトルを取ることへの反響の大きさに驚きました。さらに嬉しかったことでいうと、前職の美容師つながりの友達や、ポーカーをまったく知らない知人も結構配信を見てくれていたことですね。従業員とかも一切自分には連絡寄越さなかったのに、黙って会場まで見に来てたみたいで。周りの人への感謝が一層募った大会でしたね。入賞者の合同祝勝トナメとかもやっていただき、大会が終わった後もFTでご一緒した方との縁が残ったのも嬉しかったです。ツイッターでもいろんなプレイヤーさんとのつながりができたので、大会をきっかけにポーカーの縁が増えていくというのもWPTの良さかなと思います。

   

今回の獲得プライズの使い道、また今後の目標等あれば教えてください。

 元々自分はあまり海外に興味がなくて、本当に仕事の合間に友達と楽しくポーカーができればそれでいいかなと思っていたんです。国内でも気軽に遊べるアミューズメントもあれば、WPTのような真剣に打ち合いたい時に行ける大型トーナメントもあるので、十分かなと。ただ今回せっかくいただいたプライズはちゃんと使いたいので、これを機に海外トーナメントに挑戦してみようと思います。プロの方とは違い、アミューズメントで遊んでいる一般人なので、軽い気持ちで気負わず遊んで来れたらと思います。キャッシュやリングが大の苦手なので、小さい大会でもいいので何かしらでインマネできるようがんばります。

 あとは今後の目標で言うと、業界を絞ったトーナメントとかを企画してみたいですね。自分が昔ホストをやっていたという経緯もあり、業界柄時間が合わずにポーカーができない人や、なかなかアミューズメントに踏み出せない人たちにポーカーしやすい環境を提供できればという想いがずっとありました。ポーカー業界を盛り上げる意味でも、元いた業界を盛り上げる意味でも、自分が架け橋になれるものを準備している最中なので、そこからタイトルホルダーが出てくれることが最終的な僕の夢ですね。

 

最後に今後WPTに参戦される皆さんに向けて一言あればお願いします!

 1時間ブラインドのDay3イベントでポーカーできる機会も、仲間と参戦して友達の想いを背負いながら勝ち進んでいく経験も、こういった大型大会でしか味わえないと思うので、ぜひ一度は体験しにきていただければと思います。人生であんなかっこいいPVを取ってもらえる機会もないので、それだけでも意義のあるイベントかと思います。次回も出るからにはWPT史上初の2連覇を目指して、僕もここから1年でまた経験を積んで、もっと成長した姿で戻ってこれるようがんばります!

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ご優勝されたYasuさんのツイッターはこちら

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Yasuさんのお店はこちら

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ホームでもあるファミリーポットの店舗情報はこちら

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