#22 NLH Tag Team Turbo Sponsored by クライナー 優勝 あかさん&Teruさん

JOPT 2025 Tokyo #02

#22 NLH Tag Team Turbo Sponsored by クライナー

あかさん&Teruさん

今回はあかさんに代表してお話をお伺いいたしました。
改めまして、優勝、おめでとうございます!優勝を家族やご友人に伝えたとき、どんな反応がありましたか?

優勝のあと、ホーム店舗のグループLINEに友人が結果を投稿してくれて、「すごいね」「おめでとう」といった温かい言葉をたくさんいただきました。
中には「よっ、チャンプ!」なんて言ってくれる人もいて、少し恥ずかしい気持ちもありましたが、素直に嬉しかったです。
もちろん、何度かフリップ勝負に助けられた場面もあり、運に恵まれた部分もありました。
それでも、1年間コツコツ積み上げてきたものや、意識して磨いてきたプレーが実を結んだと思っています。今回の優勝は、運だけではなく、自分たちのプレーにも確かな手応えがあったと感じており、誇りに思っています。

大会から少し時間が経ちましたが、ご自身の気持ちや周囲の反応に変化はありましたか?

優勝して「うれしい」と思った次の瞬間に感じたのは、「もっと勉強しないと、再現性のある強いプレイヤーにはなれないな」ということでした。
特にファイナルテーブルや残り2テーブルといったICMが大きく効いてくる場面では、BBディフェンスをどこまで行うか、どこまで分散を許容してオールインして良いかといった判断が非常に難しいと感じました。
そのため、今後はGTO Wizardのドリルを使ってICM下でのプレーをしっかり学んでいきたいと考えています。 まだ自分では契約できていないのですが、ホーム店舗に設置されているWizardを使わせてもらって、時間があるときにいじりに行っています。
今後はツールも活用しながら、より精度の高い判断ができるプレイヤーを目指していきたいです。

あかさんがポーカーを始めることになったきっかけや、普段プレーするエリアを教えてください。

ポーカーを頻繁にプレーし始めたのは3年前です。勤務地が東京になったことに加え、店舗へのアクセスと生活に時間的余裕が生まれたことがきっかけです。
ポーカーに本格的にのめり込んだきっかけやタイミングは約1年前に、ホーム店舗で2daysイベントと1dayの周年トーナメントがあり、30~50E規模の大会で連続優勝したことがきっかけで、トーナメントに興味を持ち、その後大型大会にも出場するようになりました。それまでは、リングゲームを中心としたプレイスタイル。ゲームとしての面白さに魅了され、GTOの理論を学びながら、日々のプレーを通じて理解を深めていました。

トーナメント中で印象に残っているハンドや展開はありますか?

残り2テーブル、プレイヤー数14人、アベレージスタックが10BB、自分も10BBという局面でした。
LJから、25BB持ちの上手なプレイヤー(後に調べたところ、JOPTで複数回の優勝実績がある方)からミニマムオープンが入りました。

BBで配られたハンドはATo。プッシュしても十分な強さのハンドでしたが、地元のポーカー屋でお世話になっているT8さんの「ポストフロップで戦えるなら、わざわざ分散の高いプレーを選ばなくていい」という言葉を思い出し、相方と相談のうえでコールを選択しました。フロップは9-9-5のツートーン。こちらがチェックすると、相手は60%という大きめのCBを打ってきました。

この場面では通常30%程度のCBが多用されるため、サイズに強い違和感を覚えました。こちらの「飛びたくない心理」に対して意図的にプレッシャーをかけてきている可能性を考慮し、そのベットサイズから、相手のレンジは9xやオーバーペアといった強いバリューではなく、弱いポケットのプロテクトやドロー、一部のブラフが中心であると考えました。フロップでオールインを返して相手のEQを削ることも考えましたが、Aハイでのフロップコールの方が利益的と考えコールしました。

ターンはQ。相手のブラフレンジの一部がバリューに昇格するカードではありましたが、こちらのチェックに対して相手が即オールイン。バリューであればマキシマムで取り切るために多少の思考時間があるはずと考えていたため、このスナップアクションから、フロップから一貫したプランを持って打たれていたことを確信しました。

相方とも「これは絶対コールだよね」と認識を共有し、迷わずチップを入れました。

もし読みが外れていればファイナルテーブル直前での敗退となり、観戦していた仲間からも「なぜAハイでコールしたのか」と問われるような場面でしたが、それ以上に自信がありました。むしろ、相方が先にワンチップでコールしていたほどで、確信度の高さは相当なものでした。

結果はダブルアップ。

周囲からは「おおっ」とどよめきが起き、Aハイコールがいかに難しい選択だったかを実感しました。
同時に、あの場面でしっかりプレッシャーをかけてきた相手の力量にも改めて敬意を抱きましたし、こうしたプレーができるからこそ優勝を重ねてこられたのだと強く学ばされました。

「優勝できるかも」と意識し始めたのは、どのタイミングでしたか?

「もしかしたら優勝できるかもしれない」と初めて感じたのは、先にお話ししたAハイでのブラフキャッチが成功した瞬間でした。
ただ、明確に優勝を意識し始めたのは、インプライズまで残り3〜4人でのラウンドフォーラウンドでの一場面でした。

その場面では、アベレージスタックが10BBの中、自分のスタックも12BBほど。8〜9人テーブルでアーリーポジションから、エフェクティブ11BBほどのプレイヤーが3BBでレイズしてきました。自分はカットオフにいて、相手とスタック量はほぼ同じ。ただしわずかに1BBほどこちらがカバーしている状況でした。

そのとき配られたハンドはAQo。インプライズを優先するのであれば、このハンドはフォールドでもまったく問題ないと考えていました。ICM的にもフォールドが妥当な場面であり、特に相手がショートスタックにもかかわらず3BBオープンしていることから、レンジはかなり強く寄っていると判断していました。おそらく KQs+、88以上など、ブロードウェイかつ強めのポケットハンドが中心だったと思います。

とはいえ、自分が持っているAQは、相手の強いバリューレンジの一部(AA、QQ)をブロックしていることと、相手のプレーも何度か見ていて堅実なスタイルであることを理解していたため、逆にこちらのオールインに対して、上に7BBのせるだけでよいものの、JJ以下やAKoなどは下ろせる可能性がかなりあると感じていました。

ここで相方と相談し、方針を整理しました。
「インプライズを最優先し、そこから着実にファイナルテーブルを目指す」プレーを取るか、
「ハイリスクハイリターンで優勝に向けたスタックを築きに行く」かという選択でした。
結果的に、1年近く一緒にタッグ戦に出場してきた中で、戦国での2位が最高成績であったことと、「今回は優勝を取りにいこう」と心を決め、AQoでオールインを選択しました。

相手は2〜3分ほど深く考えた末にフォールド。まさに想定していたようなレンジが下りたのではないかと思います。

この結果、11BB→約16.5BBへとスタックが1.5倍に増加し、アベレージを上回るスタックに。読みもおそらくあっていたしスタックも増えたことで、「優勝が現実的になってきた」と感じました。

ファイナルテーブルで特に印象に残った対戦相手や場面はありましたか?

ファイナルテーブルは、アベレージスタックが10BBからスタートし、残り3人になった頃にはアベレージが5BBを切っていました。
本当に「どのハンドでオールインを受けるか、どこで勝負をかけるか」という駆け引きの連続で、スキルの差というよりも、運要素が強く出る展開が多く、何度も心拍数が上がるようなシーンがありました。

中でも最も印象に残っているのは、ヘッズアップの最後の1ハンドです。
ボタンSBからQ9oが配られ、相手はBBで2ポケを持っていて、プリフロップでオールイン・コールとなりました。自分は約4BB、相手は3BBのショートスタックで、完全な50:50の勝負という状況でした。フロップはK-K-6と落ち、Qや9、あるいは6でも勝てる展開。ターンでは4が落ち、残り1枚という状況に。

心の中で「KでもQでも9でも、6でも4でもいいから、なんとか…」と祈っていたところ、リバーで4が落ちて逆転に成功しました。リバーが開いた瞬間に、相方と目を合わせて「今、消えたよね」「勝ったよね」と小さく頷き合ったあの瞬間は、今でも鮮明に覚えています。

運に救われた場面ではありましたが、最後の一枚で逆転できたあの瞬間はすごくうれしかったです。

また、ヘッズアップで対戦したお二人とも強いプレイヤーだと感じていました。彼らはファイナルテーブル開始時点で一番のショートスタックでしたが、そこからのオールインとフォールドの駆け引きが本当に上手く、徐々にチップを積み上げる展開がとても面白く、学びも多い時間でした。

今後挑戦してみたいトーナメントや、やってみたいこと、目標があれば教えてください

国内の大会では、個人戦でトロフィーを獲得することを目標にしています。
今回の優勝はタッグ戦という形式でしたが、やはり個人でも実績を残したいという思いがあります。
そのために、良いプレーができるよう勉強を続けることはもちろん、長時間のトーナメントを戦い抜くことを前提として、「頭を使って判断すべき場面」と「経験則から効率的に省エネできる場面」を見極める意識もしたいと思っています。
実力だけでなく、集中力や体力の配分も含めて、トータルで強いプレイヤーを目指していきたいです。

海外大会への挑戦を考えていますか?

海外大会への参戦も視野には入れていますが、現時点では時間とバンクロールの制約もあり、まだ具体的には決まっていません。まずは国内で安定して結果を出すこと、そしてアジア圏の大会でしっかり優勝できるような実力を身につけることが、今の目標です。

これからJOPTでの優勝を目指すプレイヤーや、応援してくれるご友人・ファンにメッセージをお願いします。

まずは、相方のTeruくん、そして応援してくださったホーム店舗の皆さん、本当にありがとうございました。

Teruくんとは、1年前から「優勝しよう」と話しながら、これまで20回ほどタッグ戦に出場してきました。今回こうして優勝という形で一区切りを迎えられたことを、とても嬉しく思っています。

ポーカーは運も絡むゲームですが、考え続けて、積み重ねていくことで結果に近づいていける競技だと改めて実感しました。

最近では、Adrián Mateos選手の「1日単位でなく、1ハンド単位でフォーカスしている」という言葉に共感しています。

結果に一喜一憂するのではなく、その瞬間の1ハンドに全力で向き合う姿勢を大事にしていきたいです。

これからJOPTでの優勝を目指す方にも、日々のプレーの中で「自分にできるベストの選択」を積み重ねていってほしいと思います。

自分もまだまだ道半ばですので、これからも一緒に切磋琢磨していけたら嬉しいです。

素敵なお言葉、ありがとうございました。これからのご活躍も期待しております。
改めて、優勝おめでとうございます!

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