EPT Barcelona 2025 Main Event 日本最高位 ひろきさん

 

EPT Barcelona 2025

Main Event 19th インタビュー

ひろきさん

 

まずは、EPTバルセロナでのご活躍、本当におめでとうございます。

ありがとうございます。いやもう、帰国してからの反響がすごすぎて。
どこに行っても「ひろき、ひろき」と声をかけていただいて、ありがたい限りです。

Day1から波乱の幕開けだったと伺いました。

そうなんです。Day1でいきなり300BBを超えるような巨大なポットを経験しました。VPIPが85%くらいある、ものすごくルースなプレイヤーがいて、その方とプロのプレイヤー、そして僕の3人でのオールインになったんです。僕はTTを持っていて、相手は6と7のスーテッド、プロはAK。フロップでAKがヒットして絶望的だったんですが、リバーでTを引いて逆転勝ちできました。あれで一気にスタックを4倍くらいに増やせたのが、全ての始まりでしたね。

実際に世界のトッププレイヤーと戦ってみて、レベルの違いは感じましたか?

全体のアベレージのレベルは、日本やアジアより確実に高く、行く前は少し気後れしていました。実際に戦うと「獲得賞金額が全てじゃない」と痛感しました。賞金が多くても意外なコールをするプレイヤーもいれば、逆に賞金は少なくても非常に上手なプレイヤーもいる。ヘンドンモブ(※世界のポーカープレイヤーの成績データベース)の数字だけでは測れない部分が大きかったです。

そしてアクションの意図が明確ですね。「このベットは何だろう?」と迷うことがほとんどない。リバーでのドンクベットや、ポットオーバーベットなど、日本ではあまり見ないプレイも効果的に使ってきます。彼らの引き出しの多さは本当に勉強になりました。

Day4の配信卓でのプレイは多くのファンが手に汗握って見ていました。特に「AQ vs JJ」のオールイン対決は劇的でしたね。

あれはもう、心臓が飛び出るかと思いました(笑)。約30BBの持ち点で、僕がAQでオープンしたら、相手から大きな3ベットが来たんです。もうこれは行くしかないとオールインしたら、JJが出てきて。リバーでAを引いて勝てた時は、本当は「やったー!」って走り回りたかったんですけど、EPTの配信卓なので、必死に冷静を装っていました(笑)

あの大舞台でも緊張はしなかったのですか?

不思議と緊張はあまりなくて、むしろ憧れの舞台に立てた「わくわく」が勝っていました。WSOPの配信卓よりもかっこいいと思っている舞台なので、そこに座れたこと自体が嬉しくて。

そして迎えたDay5。惜しくも19位という結果でしたが、敗退につながったハンドについて教えていただけますか?

その前に、かなり大きなポットを落として15BBくらいまで減ってしまったんです。その後のKQのハンドですね。フロップ、ターンと進んで、リバーで僕からベットしたんです。これは僕なりの読みで、EPTの強いプレイヤーは中途半端な役ではリバーで大きく仕掛けてこない傾向がある。だから僕から小さくベットすることで、相手のワンペアなどからバリューを引き出す狙いでした。

しかし、相手からオールインが返ってきましたね。

はい。僕のドンクベットは相手から見れば強く見えるはずで、それに対してオールインしてくるということは、ブラフの可能性は低いだろうと。タイムバンクを全て使って悩みましたが、最終的には相手のバリューを信じて降りました。結果的に相手はストレートを完成させていて、正しい判断でしたね。5日間で一番タフなハンドでした。

19位という結果については、ご自身でどう受け止めていますか?

もちろん、めちゃくちゃ悔しいです。でも、これは「お前はまだだぞ」というポーカーの神様からのメッセージなのかなと。JOPTで3位になった時もそうでしたが、こういう悔しい経験が、次へのモチベーションになるんです。実力的にもメンタル的にも、まだ上がある。だからこそ、さらに燃えています。

Day4から唯一の日本人プレイヤーとして戦う中で、プレッシャーはありましたか?

ものすごかったです。配信卓に映った瞬間から、もうLINEとXの通知が鳴り止まなくて、「スマホが壊れるんじゃないか」ってくらい(笑)。その声援が本当に力になりました

特に印象に残っている応援はありますか?

Day3が終わった後、大きなポットを落としてしまったことを引きずってしまい眠れなかった時に、同じくEPTに参加されていた 日本人の方から 「今日のプレイはもう忘れよう。今日は今日、明日は明日だから」 と声をかけていただいて。あれで本当に救われました。

そして、敗退していった日本のプレイヤーたちから 「頑張って!」「あとは頼んだ」と言われるたびに、 これはもう自分のチップじゃなくて「日本のチップ」なんだと。 みんなの思いを背負って戦おうと決めていました。

その応援が、ひろきさんの力になったのですね。

間違いないです。僕の活躍を見て「またポーカーを再開しました」とか「長い間生きててよかった」なんて言ってくれる人もいて…。

誰かに熱を与えられたことが、賞金以上に嬉しい経験でした。応援したくなるような人間でありたいと、改めて思いましたね。

今後の目標について教えてください。

仕事との両立があるので簡単ではないですが、またEPTには必ずリベンジしたいです。もちろんWSOPも。まずは10月の JOPT 2025 Tokyo #03 と JOPT 2025 Osaka #02 は参加するので、Main Eventの優勝を獲りに行きます。

最後に、ひろき選手の活躍を見てポーカーを始める方や、応援してくれたファンの皆さんにメッセージをお願いします。

ポーカーは、突き詰めれば突き詰めるほど面白くなる、終わりのない奥深いゲームです。始めた方には、ぜひその深さをとことん味わってほしいです。そして何より、ポーカーができる環境や、一緒に楽しんでくれる仲間がいることに感謝することを忘れないでほしいです。
僕自身、今回の経験で、たくさんの人に応援してもらえることのありがたさを痛感しました。皆さんの声援があったからこそ、あそこまで戦えました。本当にありがとうございました。これからも、皆さんの心を熱くするようなプレイができるように頑張ります。

ありがとうございました!今後のさらなるご活躍を、心より楽しみにしています。

__________________________________________

ひろきさんのXはこちら!
https://x.com/poker_hiroki

__________________________________________

Sengoku