Season 20 WPT Tokyo #02 Event #36 WPT 500 Winner 村上結梨さん インタビュー

Season 20 WPT Tokyo #02

Event #36 WPT 500 Winner

村上結梨 選手

ご優勝おめでとうございます!優勝された時のお気持ちについてお聞かせください。

 ひたすら超絶に嬉しかったです!!!前回入賞したのが JOPT の PLO 2 位だったのですが、その時は勉強もしていなかったし、ラッキーでとれたなという感覚だったんです。総スタック量の 9 割ほどを持っていたにも関わらず、不勉強が原因で降りすぎて負けてしまったので、むしろ悔しい気持ちが強かったです。ラッキーでとった 2 位だと認められないし、プロフィールにも書きたくなくて、ちゃんと勉強したうえで優勝して記録を更新したいなと思っていました。今回勉強したことがしっかりと活かせて優勝できたので、達成感がすごくありました。実際、優勝した時には、嬉しくて泣いてしまいました。

 

優勝へのこだわりと努力がすごいですね。どこからそこまで強い気持ちが出てきたのでしょうか?

 もともと子供の時からめちゃくちゃ負けず嫌いなんです。クラシックバレエを 3 歳からやっていたんですが、自分より上手な子がいると悔しくてものすごく練習しました。ライブ配信のお仕事もやっていたんですが、1 位をとるために 24 時間以上連続配信することもありました

 

24時間連続配信はすごいですね・・・!今回も大人数の大会を勝ち抜かれて優勝を手にしたわけですが、トーナメント中に意識していたことがあれば教えてください。

 テーブルイメージをうまく使う、ということは意識していました。女性だし、ふわふわしてそうに見られることが多いので、そんなに上手そうには見えないんじゃないかなと思っていました。なので、ブラフをされることも増えるので、積極的にブラフキャッチをしてチップを増やしにいったり、逆に私がチェックレイズをすると強そうに見えると思うので、ブラフでチェックレイズをしてみたり。惑わせるようなプレイをしたいなと思っていました。


 

テーブルイメージを上手に活用されていたんですね。具体的に、印象に残っているプレイがあれば教えてください。

 具体的にポストフロップで印象に残るようなプレイというのはそんなに無かったです。ピンチになるタイミングでちょうどハンドが強くて、開いた時の勝率が高いハンドがそのまま抜けてくれるということが多かったですね。
 ただ、全体的に、その日はゾーンに入っていたというかハンドリーディングや人読みの勘は冴えていたように感じます。たとえば、残り 3 人で、BTN のショートのプレイヤーがオールインをして、SB のチップリーダーがオールインを被せて、私は BB で 88 を持っているという局面がありました。ミドルポケットであまり 3 way のオールインになるコールをしたくないなと思いましたが、ここまで観察してきた結果からアグレッションが高いと感じていました。そのため、そこまで相手のハンドは強くないのではないかなと思いました。おそらく、ハイカード 1 枚ずつは持たれていると思いましたが、その場合でも勝率は十分あるのでコールを決断しました。
 結果、予想どおり K ハイと Q ハイと 88 での対決となり、そのまま 88 が抜けてくれて、ヘッズアップとなりました。FT になってから、プレイヤーの方々のプレイスタイルを注意深く観察していたので、降りずにコールすることができたのかなと思います。

 

ヘッズアップはいかがでしたか?

 souzirou さんに教えていただいたことが、めちゃくちゃ活きたなと思いました。「ヘッズアップではほとんど降りない」「ボードを見る」「レンジを考える」といった基本的なことがしっかりできたかなと。ヘッズアップのお相手の方は長時間同卓していたため、自分のことをタイトなプレイヤーだというイメージを持っているだろうなと思っていました。なので、それを利用して、有利なボードが落ちたらブラフをする、ただしイメージは崩さない程度にチェックも混ぜながらプレイすることを意識していました。
ラストハンドは、32s で相手のオープンレイズに降りたいなーと思った時に、souzirouさんの天の声が心の中で聞こえてきたんですよ。「ヘッズアップでは降りちゃだめー」って(笑)なので、コールしました。

FLOP As3h2s
BB 村上さん(32s): Check / Call
BTN : Bet

TURN 3s
BB : Check / Call
BTN : Bet

River Qh
BB : All-in
BTN (T9s) : Call

ラストハンドがフルハウス vs フラッシュとは、劇的な勝利ですね!今回の大会の雰囲気や会場はいかがでしたか?

 いままで行った大会のなかで一番かっこいいな、と思いました!FT の鉄骨みたいな雰囲気がかっこよくて、「ここに座れたらいいなー」と思っていたので、座れた時にはすごく嬉しかったです。また、英語で MC をされていたり、海外の参加者の方も多かったりしたので、グローバルな雰囲気が味わえました。世界タイトルなんだなという実感が沸いた会場でした!


 

優勝後に、何か変わったことはありましたか?

 すごく大きく変わったというのはないんですが・・・あ、「(頭にピースをつけるジェスチャーをしながら)これの子だね」って言われることが多くなりました。あとは、アミューズメントポーカーにプレイしに行ったときに、「優勝おめでとうございます」と言ってもらえることがあります。また、応援してくれていた方々からは「念願のタイトルだね」といっていただけて、とても嬉しかったです。

 

応援してくれている方々が喜んでくださるのはとても嬉しいですね!普段どのようなところでポーカーをプレイされていますか?

 

 ギルドマイルが使えるお店にいくことが多いですね。カジノクエスト、Casino Live Tokyo、Good Game Poker Live、アキバギルドなどにも行きます。所属している事務所が秋葉原にある関係で、秋葉原のお店にいくことが多いですが、毎日ポーカーギルドなどをチェックして、オッズが良さそうなサテライトトーナメントのお店に遊びにいくこともあります。

 

ポーカーを始められたきっかけはなんだったんですか?

 半年前くらいに大阪の USJ にホテルの予約を取らずに旅行したことがあったんですが、一緒に旅行したメンバーがみんなポーカーが好きだったので、深夜営業している大阪のアミューズメントポーカーに行って徹夜でポーカーをしたのが最初ですね。そこでたくさん勝って、楽しさを覚えてしまいました。あと、初めて出たトーナメントは、JOPTでした。事務所の社長が事務所にポーカーテーブルを置くくらいポーカー好きなんですが、その社長に JOPT 行こうよ、と誘われて。私はてっきり応援に行くものとばかり思っていたのですが、気づいたらチップを渡されていました(笑)トーナメントには出たことがなかったので、「アンティって何?」というレベルだったのですが、同卓した方がすごく優しくて楽しむことができました。たまたまラッキーしていただけなのですが、同卓の参加者の方々が「センスあるよ」「見込みあるから、今後お店おいでよ」などと親切に声をかけてくださって、本当に人に恵まれて感謝しています。

 

そこから半年で WPT のタイトル獲得とは素晴らしいです・・・!ポーカーはどのように勉強されていますか?

 幸い周りにポーカーを長くやられている方が多かったので、分からないことは周りの方に聞くようにしていました。また、全く基礎知識がなかったのですが、Poker Girls Collection という企画に参加して、 souzirou さんに 4 回のコーチングを受けさせてもらい、基本的なことへの理解を深めました。その Poker Girls Collection の参加者の中で、私が一番経験が浅く、知識が足りないなと感じたのがすごく悔しかったので、負野プロにもコーチングをお願いしました。souzirou さんに教えていただいた基礎知識の部分の深堀りというか、「なぜこの時このアクションをしてはいけないか」の理由を詳しく教えていただきました。

 あと、実践としては、アミューズメントポーカーに行けるときはほぼ毎日、少なくとも週に 2 〜 3 回くらいは行くようにして特訓しました。そこで分からないことがあれば、その場ですぐに聞くようにしています。同卓の方々にいつも恵まれていて、強い方々がこうしたほうがいいと教えてくれることもあり、とても勉強になりました。

 

分からないことをすぐに強い方に聞きながら理解を深めていかれたんですね!村上さんご自身の強みはどこだと思いますか?

 私はもともと人の変化や思っていることに気づくのが得意なので、そこかなと思います。子供のころから、いわゆるエンパス(=共感力の高い人)で、感受性が豊かで人の気を受けやすいんですよね。たとえば、人がイライラしていると、人一倍早くその感情の変化を察知します。自分の性格にそういった特徴があるというのは知っていたので、それをポーカーに結びつけて使おうと思いました。「こういう仕草をして、こういう感情だったら、こういうアクションにつながる」というのをよく観察し、振り返るようにしていました。


 

感情の変化に気づいて対処する能力が優れているんですね!ちなみに、今回のプライズの使い道は決めていますか?

 今月の 30 日からフィリピンのマニラで大会があるので、それに出場するための資金にする予定です。初めての海外大会なので、まずはそこで長くのこって、入賞するという経験を積みたいと思っています。理想としては、そこで軍資金を増やして、EPT や WSOP などの大きい大会に挑戦してみたいなと思っています。

 

EPT、WSOPへもチャレンジされたいとのことですが、今後のポーカーに関する目標があればお聞かせください。

 一回優勝したから満足、ということでは全く無いです。女の子でもちゃんとポーカー打てるんだぞ、ということの代表になれたら嬉しいなと思っています。なので、今後も国内大会でも成績を残しつつ、海外大会でも優勝したいです。

 あとは、ポーカーって、まだギャンブルというイメージを持たれている方も多いと思います。私は、ポーカープレイヤーという仕事ではないですが、タレントやモデルの仕事を通じて色んなひとに幅広く楽しんでもらうためのイメージアイコンになりたいなと思っています。「ギャンブル」としてのポーカーではなく、「カードゲーム、楽しいゲーム」としてポーカーを知ってもらうきっかけになりたいですし、少しでもポーカーの広がりに貢献できるようになれたら嬉しいです。

 

国内大会にも今後ご参加予定とのことですが、ぜひ意気込みを教えてください!

 大きい大会でのトロフィーを全制覇してみたいです!JOPT、SPADIE、戦国・・・などなど。あとは、メインイベントでのメダルやトロフィーに手が届いたことがないので、メインイベントでのロングランも目標にしたいです。2 day以上のイベントが苦手なので、それを克服するのが課題ですね。

 

村上結梨さんにとってポーカーとは?

 「大好きなもの」です!去年 6 月の誕生日に 3 回目のライブ配信日本一をとってから、秋ぐらいまでずっとライブ配信ばかり頑張っていたんです。ただ、ライブ配信ばかりやっていたら、本当に外に出ることがないんですよね。本来、接客業とか人と関わる仕事が天職で、すごく好きなことなのにリアルで人と会うことが無くなってしまっていて。そんな時、ポーカーに出会って、人とたくさん会うきっかけになりました。あと、好奇心をくすぐるゲームだなぁ、と思います。ポーカーをしていると性格がよく出るゲームだなと思うので、それがすごく面白いですね。

 

村上さんのように最近ポーカーを始められた方も増えてきていますが、新しくポーカーを始められる方に伝えたいことはありますか?

 ポーカーは勉強も大事で、経験を積むことで強くはなりますが、運要素とのバランスが面白いゲームだなと思っています。始めたばっかり、勉強し始め、勉強中、勉強後、熟練したあと・・・などと段階を踏むごとに、ポーカーに対する感覚が変わっていきます。ゲームの面白みがどんどん変化し、展開していくような感覚があります。なので、それぞれの段階で、その瞬間瞬間を楽しんでゲームしていくとよりポーカーを楽しめるかな、と思います。いつか一緒にポーカーできるのを楽しみにしています!

 

今回のインタビューでは、WPT 500 を制した 村上結梨さんにお話をお伺いしました。終始笑顔で楽しくお話してくださる様子から、ポーカーへの愛がひしひしと伝わってきました! 今後も国内外でのご活躍を楽しみにしています!

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