#45 NLH Crown 優勝 とりさん

 

とりさん 優勝写真

JOPT 2025 Tokyo #03

#45 NLH Crown インタビュー

とりさん

 

とりさん、NLH Crownご優勝おめでとうございます!
Crownを制覇しました今のお気持ち、率直に聞かせてください!

ありがとうございます!そうですね、まあ…本当に「ラッキーだったな」っていうのが一番の感想です。もちろん嬉しいんですけど、ポーカーのトーナメントってそういうものだと思うので。今日は本当に、自分が一番運に恵まれていたんだな、と実感しています。

その謙虚さがすごいです!今回のCrownは、参加費も高額なハイローラートーナメントで、猛者が多く集まりましたが、何か特別な戦略はありましたか?

そうですね、周りは上手な方ばかりなので、一つ一つのアクションが本当に洗練されていると感じました。小手先の戦略は通用しないと思っていましたね。タフなベットやコールが飛び交うことは想定していましたし、友達や知り合いも多く出ていてレベルの高さは分かっていたので、そういうハイレベルなプレイをされる前提で、自分もどっしり構えてプレイしたって感じですね。

相手によってアグレッションは変えましたか?

はい、かなり意識しました。例えば、タフでなかなか降りないプレイヤーには無理にブラフをせずパッシブに対応したり、逆にすごくアグレッシブに打ってくる相手にも正面衝突は避けたり。一方で、控えめなプレイヤーには積極的にプレッシャーをかけるなど、相手のスタイルを読みながら柔軟に変えていくことを心がけていました。

なるほど。その中でも「このプレイヤーは特に意識した」という方はいましたか?

今日同卓した中だと、HayatoKさんですね。昨日のNLH Platinumで優勝されていて勢いもありましたし、プレイスタイルも熟知されている方なので、どういうアクションをしてくるのかは常にアンテナを張っていました。あとは、昨日別イベントでずっと同卓していた岡本詩菜さんとか。自分より格上だと思っているプレイヤーたちがどういう思考でプレイしているのかを読み解こうと、常に集中していました。

トッププレイヤー同士の心理戦、想像するだけで痺れますね!
今トーナメントを振り返って印象的だったハンドを教えてください。

やはりヘッズアップのラストハンドは印象的でした。お互い60BBくらいと深いスタックを持っている状況で、相手の方が2.2BBにオープンしたんです。そこに対して僕が9BBの3-betを返したら、相手がコール。フロップが開かれた瞬間、自分に強力なフラッシュドローがついて。フロップ、ターンと相手のアクションにコールでついていったのですが、リバーで狙い通りのAハイフラッシュを完成させることができました。相手の方もトップヒットとボードのワンペアでツーペアができていて、お互いの強い手がぶつかり合う形になったのは、まさに運命の巡り合わせだったなと。あのハンドで決着がついたのは、本当に劇的でした。

逆に、「これはもうダメかも…」と思ったピンチの場面はありました?

ピンチで言うと、そもそもファイナルテーブルに入った時が一番のショートスタックだったので、そこが一番の正念場でしたね。ファイナルテーブル全体を通して、自分が難しいコールを迫られたり、逆に相手に難しい判断をさせたりするタフな場面が多くて、一手間違えれば即敗退という状況だったので、常に崖っぷちにいるような感覚でした。

そこからの大逆転だったのですね!ファイナルテーブルで一番ショートだった時は、やはり緊張しましたか?

それが、あんまり緊張はしなかったですね。不思議と。11BBしかなくて、客観的に見れば絶望的な状況でしたけど、「やることは変わらない」って自分に言い聞かせていました。Crownだからとか、プライズがどうとかは考えずに、目の前の一手一手に集中していたのが良かったのかもしれません。

すごい精神力…!スタックを増やしていく中で、「これ、優勝あるぞ」と意識した瞬間はいつでした?

2回ありましたね。1回はバブルでチップがアベレージの倍くらいになった時。ここで一気に精神的に楽になりました。もう1回は、ファイナルテーブルで残り5人になった時です。あの一番ショートの状況からここまで生き残れて、「もしかしたら、流れは自分に来ているのかもしれない」って、少しだけ思いましたね。

そして手にしたこの美しいステンドグラストロフィー、格別じゃないですか?

はい、本当に。このトーナメントのために作られた特別なトロフィーだと聞いているので、これを手にすることができて、本当に光栄です。

ありがとうございます!とりさんのポーカー歴はどれくらいなんですか?

5年くらいです。ポーカーにのめり込んで、気づいたら5年経っていたという感じです。普段からJOPTとか、国内の大型イベントには頻繁に参加して、常に自分の力を試しています。

5年!継続は力なりですね。今後の目標として、他にタイトルが欲しいトーナメントはありますか?

うーん、優勝したいというよりは、自分が納得できるプレイ、正しいと思う思考とプロセスを大事にしたいんです。優勝は、その課程をしっかり踏んだ上で、運が味方してくれた結果だと思っているので。だから、特定のタイトルが欲しいというよりは、どんなトーナメントでも自分のポーカーを貫き通したい、という気持ちの方が強いですね。

深いですね。その「プロセス」を磨くために、とりさんが考える「実力を上げるために最も大事なこと」って何ですか?

GTO理論のような座学ももちろんですが、それと同じくらい実践での経験が大事だと思っています。ハンド数をこなして、相手の表情やアクションから心理を読む経験は、実際にテーブルにつかないと得られないので。そして、それら全てを支えるのが「メンタル」です。ティルトしないこと。どんなに不利な状況でも冷静でいられる精神力が、最終的には一番の武器になるんじゃないかなと。僕もまだまだですけど、常に目指している姿です。

副賞のAPTのバウチャーも獲得されましたが、海外への挑戦はいかがですか?

1年以内に必ず参加したいです。11月のAPT Taipeiも日程が合えば行きたいですね。海外のメインイベントや、今回のCrownのようなハイローラーにも挑戦してみたいです。

なるほど…。とても勉強になります!それでは最後に、これからJOPTの頂点を目指すプレイヤーたちに向けて、メッセージをお願いします!

結果は本当に運に左右される部分が大きいです。だから、一度や二度の敗退で諦めずに、とにかく「出続けること」。トーナメントの数をこなし、何度も打席に立ち続ける。その諦めないマインドこそが、いつか大きな結果に繋がるんだと、今回の優勝で改めて感じました。

とりさん、今日は本当にありがとうございました!そして、改めて優勝おめでとうございます!

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次回JOPT 2026 Tokyo #01は 2025.12.27-2026.01.04で開催!

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ライター:Takuma
学生時代に"世界のヨコサワチャンネル"をみてポーカーを始めた。現在はアミューズメントポーカールームで腕を磨き、アジアを中心に各国のトーナメントにも挑戦中。タイ・マニラ・韓国などでの経験を重ね、総獲得賞金は約400万円。
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