#56 NLH Good Game 1000 優勝 けんすけさん

 

JOPT 2025 Tokyo #03

#56 NLH Good Game 1000 インタビュー

けんすけさん

 

この度はNLH Good Game 1000、優勝おめでとうございます!
優勝した率直なお気持ちをお聞かせください。

ありがとうございます。
JOPTという大きな大会で1つ目の優勝を取れたことにほっとしてます。
周りの仲間たちが結果を出していく姿を見ていて、悔しさや焦りをずっと感じてました。だからこそ今回の優勝はようやく掴んだ1歩という感覚です。
本当にほっとしましたし、ポーカーを続けてきてよかったなと心から思います。

ありがとうございます。このトーナメントを振り返って、特に印象的だった場面や優勝に繋がったポイントを教えてください。

中盤のワンハンドなんですけど、チップをたくさん持ってるアグレッシブなプレイヤーがUTG1からオープンして、僕がボタンでA6sが来まして、そこでライト3-betを選択して攻めに行ったんですね。
コールされて、フロップがAK9。ここでCBしたら、相手からいきなり約20BBのオールインが入りました。この瞬間に違和感を感じて、相手を降ろしたそうなベットだなと思って、僕の読みだとQJだったりJTのガットなどを入れてきそうだなと思ってコールしました。その読みが当たって大きくチップを増やしたシーンで、今回のトーナメントの一番のキーポイントだったなと思います。

お相手は、QJやQTあたりを持たれていたのでしょうか。

そうですね。実際にはQJsでした。
その前にその方が大きくチップを減らしていて、感情は利用できそうだなと思いました。
ちょっとティルトしてるなという雰囲気を感じてたので、大きく攻めていきました。

お相手のプレイスタイルを踏まえての戦略だったのですね。優勝を意識されたのは、どのタイミングからでしょうか。

優勝を意識し始めたのはファイナルテーブルからですかね。ファイナルテーブルになった時は僕がセカンドチップリーダーでした。YouTubeでファイナルテーブルの動画を良く見るんですが、アグレッシブな人が勝つ印象が強く、今回は僕もアグレッシブなプレイで行こうと思いました。実際にフォールドエクイティがしっかり取れて、スチールでどんどんチップを積み上げることができました。この流れなら優勝できると感じました。僕の右隣がチップリーダーだったんですが、結構オープンレンジが広い印象を受けたため、A5o等のハンドで積極的に3-betを仕掛け、結構降ろせたのも流れを加速させたな、と感じています。

その状況判断と選択がしっかり噛み合っていたんですね。NLH Good Game 1000のトーナメントに参加する上で、特別な準備や戦略は立てていましたか?

特別な準備とかはありませんでしたが、元々ステンドグラスのトロフィーが好きという気持ちが強く、本当に欲しいと思っていました。7月にみさわさんのコーチングを受け、GTOのドリルをたくさん回し始めました。それまでは直感的なプレイが多かったんですけど、GTOを理解し、理論的なプレイを心がけられるようになりました。

ファイナルテーブルの雰囲気やヘッズアップではいかがでしたか?

左隣の方がすごく優しくしてくれて、逆に緊張するのかなと思ったんですけど、話しかけてくれたおかげで自分も話せたりして、すごく仲良くできてリラックスしてプレイができました。ヘッズアップの際には自分がカバーしていたので、主導権を握りながらプレッシャーをかけていくことを意識しました。焦らずに相手の反応を見ながら丁寧にプレイできたのが、最後の勝負を制することにつながったと思います。

その落ち着きが最後の勝負につながったわけですね。今回のトーナメントを通じて、スキルエッジが出たと感じる場面はありましたか?

トーナメント後半では、平均スタックがすごく浅くなっていましたが、「みんな通常よりかなりフォールドするな」という感覚があったので、いろんなハンドで3-betして、スチールを狙う意識を高く持って臨みました。序盤はタイトにプレイして、ハンドが入った時だけ参加。後半は攻めていく立場になる。そのギアチェンジを意識して、攻める時と守る時を切り替える。それが今回うまくはまったなと思います。

流れをしっかり掴みましたね。ハイローラーのトーナメントならではのプレイヤー層について、レベルの高さは感じましたか?

めちゃめちゃ感じますね。NLH Crownにも何回もチャレンジしてるんですけど、うまい方がすごく多いので、エクスプロイトが難しいというか、難易度が高い大会だなとは思ってました。変なハンドが出てこないというか、逆にアグレッシブな方がすごい多い印象なので、そこをエクスプロイトしていくのはGTOを理解した上でやっていかないと難しいです。
ヘッズアップのお相手は本当にうまい方で、いろんな大会で結果を残していることを知っていたので、その人のプレイを参考にしながらトーナメントの中でも勉強してました。

自身のプレイスタイルとしてはどのタイプだと思いますか?

どちらかというとカメレオンタイプで、タイトアグレッシブに攻める時もあれば、パッシブになる時もある。相手が分からないスタイルで困惑させるためにそういうプレイをしています。

まさに対応力の高さが光るプレイですね。JOPTの覇者kosukeさんとぶつかった時、トリプルバレルのブラフをキャッチされたとお伺いしました。立て直すために意識していることはございますか?

中盤結構チップ持ってたのにキャッチされたことにより減ってしまい、そこは正直焦ったシーンでした。
テーマがありまして、「屈伸してからが始まり」という考えを持ってます。落ち込むことがあっても、1回の屈伸のための落ち込みだと思って、そこから立ち上がって笑顔を作る。どんなに負けても焦らず冷静にいることが勝利の秘訣だと思います。

そのマインドセットが強さにつながっているんですね。ポーカー歴はどれくらいですか?

ポーカーを始めたのが2019年。6年くらいですかね。2022年にJOPTを知って、本格的な大会があるんだと思って、それを目標に頑張ってきました。普段はJOPTのサテライトを取るためにアミューズメントポーカーに行ったり、家ではポーカーチェイスをしています。クラブマッチがとても好きで、ファイナルテーブルに近いようなICMの効いたトーナメント形式で勉強になります。みんなで討論しながら成長できるのが魅力です。オンラインDay 1もめちゃめちゃ課金して参加しました。オンラインは難しくて、ハンドが緩いので少し苦手な印象です。ライブの方が得意です。

ポーカーチェイスのクラブマッチの面白さはどんなところにあると思いますか?

みんなでいい成績を残して達成感を共有できること。ファイナルテーブルを経験する機会が少ない中で、簡単にトレーニングできる場としても最適です。うまい方が多くて勉強になりますし、チームで話し合うのも刺激になります。
クラブ内ではハンドの共有もしていて、Discordで「このアクションどう思いますか?」と相談できます。自分の理解を深める場としてとても良い場所です。

仲間と成長を共有できるのは素敵ですね。海外のトーナメントに出場されたことはございますか?

出たかったんですけど、実績が大事だと思って日本で優勝できない限りは海外に行く資格がないと思ってました。これを機に海外も挑戦したいです。
11月にあるアジアのAPTから参加したいと思ってます。台湾で開催なので行きやすく、調整できれば行きたいです。

これまで、今回優勝されたトーナメントや今までの経験などについてお聞きしてきましたが、今後の展望はございますでしょうか。

目標はただ一つ、NLH Crownのトロフィーが欲しいです。トロフィーの魅力で参加を決めているので、NLH Crownはどうしても欲しい。リベンジしたいです。Main Eventのトロフィーも好きなので、どちらか取れたらいいなと思います。

JOPTで優勝を目指すプレイヤーに一言お願いします。

諦めなければ夢は叶う。ポーカーは分散が大きいので、下振れても自分を責めずに続けることが大事。失敗しても立ち上がってやり続けること。

今回の優勝にあたって、支えてくれた人たちへ伝えたいメッセージはございますか?

ありぺーさんとは2年前から仲良くて、自宅で一緒にポーカーをしてた仲です。彼がどんどん成長していくのを見て、自分もやってやったぞと。実力を証明できてよかったです。周りの人たちが優勝していくのが自分の原動力になりました。切磋琢磨があって成長できたと思います。負けず嫌いな性格もあって、ここまで頑張れたんだと思います。

これまでの歩みと想いが詰まった優勝だと感じました。素敵なお話誠にありがとうございました。改めましてこの度は優勝本当におめでとうございます!

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次回JOPT 2026 Tokyo #01は 2025.12.27-2026.01.04で開催!

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ライター:Takuma
学生時代に"世界のヨコサワチャンネル"をみてポーカーを始めた。現在はアミューズメントポーカールームで腕を磨き、アジアを中心に各国のトーナメントにも挑戦中。タイ・マニラ・韓国などでの経験を重ね、総獲得賞金は約400万円。
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