JOPT 2024 Tokyo #02
NLH Main Event Winner
Shion選手
2ヶ月前にPLO Championshipの優勝インタビューを受けてから、今回はMain Eventのインタビューとなり、２連続でインタビューを受けるプレイヤーさんはJOPT史上初となります！改めまして、優勝されたときのお気持ちについて教えて下さい！
ありがとうございます！優勝できて素直に嬉しかったですね。 あとは、自分のお店のスタッフやお客さん、プレイヤー仲間など、たくさんの仲間が最後まで応援してくれたことに感動しておりまして、優勝できたことでみんなの期待に応えられたのが良かったなぁと思いました。
そうですね。 やっぱりJOPT のMain Eventは今の日本では国内最大のタイトルなので、PLOCSのときよりも応援団も多い状況でした。 参加したきっかけは何だったか覚えてないですけど、挑戦してみようと思い立って良かったなと思います。
実はJOPTのMain Eventに参加するのは今回が2回目でして、前回参加したのがちょうど2020年7月のバグースでやってた頃のJOPTだったので、4年ぶりのMainEvent参加でした。前回JOPT Mainから今回までの4年間は、どちらかというとプレイヤーではなく、スタッフとしてディーラーでJOPTに関わらせていただくことが多かったです。もちろんこの4年間もプレイヤーとして参加できる機会はあったのですが、 MainEventに3日間連続で出られる機会はなかったので、今回はなんとか時間を作ってプレイヤーとして参加できてよかったと思います。
僕もこんな経験をするのは初めてなのですが、今回のMain Eventは苦戦する局面が一回もありませんでした。バリューは取れるしハンドも良いしブラフもしっかり決まる、オールインになればフェイバリットは全部勝つし、強いプレイヤーに対してポジションが無くてしんどいみたいなことも全く無かったです。
全ポーカープレイヤーが羨む経験ですね！私も経験してみたいです！Day1~3を振り返って、転機となる場面や優勝を意識し始めた場面について教えて下さい。
Day1はオンラインで参加していました。堅くプレイして、しっかりバリューをとることを心がけていたので、Day2は70bb持ちの状態でスタートできました。転機となったのはDay2開始直後ですね。開始1ハンド目がAAで、ショートスタックの相手とオールイン勝負になりスタック増やせました。そこから更にハンドラッシュが始まり、開始1時間でAAが3回入って、運よく3回とも相手と大きくぶつかり合ってチップを増やすことができました。このラッシュのおかげでスプリンター賞ラインの200万点までスタックが伸びて、そこからFTに入るまで一度もアベレージの2倍を下回ることがなかったです。普通であれば、しんどかった場面が絶対に何度かあると思うんですけど、今回は本当に誰がやっても勝てるくらいハンドが良かったと思います。
FT開始直後の3〜4周くらいはハンドが入らなかったですね。降りているうちに、1人、2人と飛んでいって、残り人数が6〜7人くらいでようやくアベレージくらいのスタックサイズになりました。そこからは無理せずにポストフロップできちんとスタックを増やすことを心がけてプレイしていて、きちんと増やしていけたと思います。
FTで意識していたことは、ナーツゴンニャーさん（Main Event2位）をどう攻略するかというポイントですね。FTに入ってから初めて同卓したのであまり情報も無く、残り４人のときに僕がチップリーダーになるまで、ずっとビッグスタックを持ってアグレッシブにプレイされていたので、どうやってチップを取っていくかをずっと考えていました。ナーツさんは初心者だと聞きましたが、ナッシングでもきっちりブラフを打っている手強いプレイヤーだとわかったので、ポジションを活かしてポストフロップで勝負すること、ブラフをきっちりキャッチしにいくことを狙っていました。
最後はナーツさんとのヘッズアップでしたが、自分に良いハンドがたくさん入って、スタック差も作れていたので、勢いそのまま勝ち切れたという感じでした。もう少しFTの雰囲気やヘッズアップを楽しんでいたい気持ちもありましたが、本当に最後まで運に助けられて優勝まで走り切れたトナメだったと思います。今振り返ってみて、「あれだけ良いハンドが入れば、誰がこの席に座っても勝てただろうな」とは思いますね。（笑）
そしてここで2位に入賞された ナーツゴンニャー中井さんからコメントをいただいたので紹介させていただきます！
3日間の長い戦いでしたが、印象に残っていることはありますか？
基本的にポジションを活かしてアグレッシブに戦いました。また、プリフロップでは比較的大きめの3BBでオープンしていました。自分より上手い人がたくさんいたので、プリフロップで降ろさないとフロップ以降で損をすると思っていました。ピョコタンさんとフィーチャーテーブルで同卓したことが印象に残っています。ポジションを取られていたのでとてもやりにくかったです。また、Day 2では配信卓に座っていたのですがアグレッシブに戦いすぎていたのでDay 3ではタイトに戦いました。配信見ている人が多いと思ったので（笑）
短い期間でプリフロップのレンジをたくさん学びました。ほとんどのプレイヤーがレンジ表などをネットで勉強していると聞いたのですが、私は独学で学びました。「レンジ表から少し外れるけど外れすぎない」レンジ構築を意識していました。 Day 1は実力が分からないプレイヤーが多いと思ったのでとにかくタイトにプレーしました。逆にDay 2ではある程度ブラフなど考えてくれる人が多いと思ったのでそういった人に対してはブラフの頻度を増やしました。 あとはアンティというものを知らなかったので毎回忘れずに出すよう気をつけていました（笑）
FTで対戦しましたが、とても上手なプレイヤーだと聞いていましたし全く歯が立たなかったです。基本的にやられていました（笑） Day 2の配信を見たのかDay 3の中盤で気づいたのか分からないのですが、私のリバー以外でのオールインにセミブラフが多いとほぼ完全に読まれていました。強い手ならリバーまで持っていくだろうと思われていたはずだし、人読みの能力がとても高かったです。 私がドローハンドを持っている時のターンのオールインに弱いところのペアで長考されていたので、その時はかなりドキドキしました。
今後はもっと座学をしてポーカーのセオリーを学びたいと思います。アグレッシブなプレーは好きなのでこれは変えずに、損をしない範囲で人と変わったレンジでプレーをしたいです。
Shionさん、優勝おめでとうございます！たくさんのことを学ばせていただきました。
また機会があればぜひ対戦よろしくお願いします！
ナーツゴンニャー中井さん、ありがとうございました！
そしてShionさん、もちろん運もあったと思いますが、運だけではJOPT上位には残れないので、やはり実力の部分も素晴らしいと思います！Shionさんは今回のJOPTでMixやPLOのトナメにも参加されている投稿をされていましたね！他のゲームを経験することでNLHのスキルも向上すると聞きますが、Shionさんにもそのような感覚はありますか？
PLOではポストフロップでのポットコントロールが重要だと思っていて、その感覚がNLHにも活かされているように感じることはありますね。あとは、どんなボードで、どんなハンドでブラフするかを見極める感覚も掴めるので、NLHだけをプレイしている方よりは、ポットコントロールとブラフハンドの選定の2点は多少アドバンテージがあったのかなと思います。
この2ヶ月はお店（Queen Pocket）のオープンの時期で、毎日店頭に立っていたので、大会に向けてしっかりと準備ができていたわけではないですね。本当に優勝できたのは運の要素が大きくて、たまたま良いハンドがたくさん入って、ボードにもしっかり絡んでくれた感じです。配信もされていましたが、Aハイフラッシュvsストレートフラッシュみたいな、強いハンド同士のラッキーも何度かありましたし、そこで勝ててさらに勢いに乗れたのが良かったかなと思います。
他には10 Game MixとPLO Championshipとかですね。10 Gameの方は鳴かず飛ばずでしたね。PLOCSはDay2進出が決まったので、前回に引き続き２連覇できたら嬉しいなと思っていたのですが、MainのDay3とPLOCSのDay2の日程が被っていたので、PLOは諦めてMainに出ることにしました。PLOとMainの2面打ちもちょっとだけ考えてましたが、周りの仲間の意見もあって、「さすがにMain優先だろう」となりましたね。自分の中でのメインイベントはPLOCSだったのですが、まさか2枚の方のMainでこんなに走れると思っていなかったので。（笑）
大きいタイトルを取った経験からPLOの方に固執してたのですが、やっぱり2枚の方も楽しかったです。（笑） 別に自分がすごく上手いとは思わないですけど、色々な巡り合わせや運が重なって、優勝まで辿り着けたのは本当に嬉しいことだなと思います。
次はJOPTの10 Game Mix優勝ですね。PLOとNLHでタイトルを取れたので、 次のタイトルを取るとしたらMixですね。
お店をオープンしたばかりでなかなかすぐには離れられないので、 来年のWSOP Mainには参加したいと思いますが、それまでに別の大会にも1回行けたらいいかな、ぐらいに考えています。
ちなみにお店の方の目標や大変な部分などはありますか？
やはりディーラーさんあってのポーカー屋さんなので、ディーラーさんの人材育成には力を入れて頑張っていますね。あとは、「初心者が入りやすくて、 誰もが楽しんでもらえる環境を作っていく」という部分が元々のコンセプトとしてあるので、そこを高めていけるように日々考えてるんですけど、最近はそこにプラスして「トーナメントで戦える、 強いプレイヤーがたくさん出てくるようなお店」にしていきたいなと思ってます。
そうですね、「教えてください！」と声をかけてくれるお客さんもいるのでありがたいですし、嬉しいなと思います。
ポーカー中はめちゃくちゃ入り込んで楽しくやっちゃうタイプなのですが、結局はゲームですし、引かれてティルトすることはないですね。自分が引いて勝つこともあるので、相手に引かれて負けることもしょうがないと割り切ってます。でも今のところ、引かれるより自分が引いて勝つことの方が多い気がします。ズルをしている立場なので、メンタルも安定しているのかなと思うところもありますね。（笑）
それが、Day1~3までの3日間で1回も相手にズルされなかったんですよね。自分は散々ズルしたんですけどね。（笑）
いやいや、結構真面目にアドバイスしてますよ。（笑）ここは降りた方が良いとか、ここはプッシュしたほうが良いとか。あとは、戦略的な部分だけでなく、やっぱりマナーの部分もすごく大事だと思うので、僕が雰囲気よく楽しくプレーしている姿を見せることで、良いお手本になれたらいいなと思います。今のところ「お前マナー悪いよ」と言われたことはないので多分大丈夫・・・なはずです！（笑） 幸いなことに、お店の雰囲気もお客さんの雰囲気もすごく良いので、続けていきたいなと思っています。
ちなみに運営元の会社の方からは、優勝してお褒めの言葉などをいただいたのでしょうか？
現地に応援に来ていただいていたので、優勝した瞬間に一緒に喜んでもらえました。今回、JOPTに参加するにあたって、お店を休みにしたので、そう言った面でも理解いただけて、協力いただけて本当にありがたいなと思います。優勝という良い結果で期待に応えられたこともすごく良かったです。
お店の知名度アップにも貢献できて、最高の結果になりましたね！前回インタビューの時はお店をオープンするタイミングでプレッシャーを感じている印象があったので、今回はいい意味で肩の力が抜けてインタビューに応じていただいている感じがします。
そうですね。今はお店が軌道に乗り始めたので、店長として何か抱え込んだりプレッシャーを感じたりせず、気軽にポーカーに集中できた感じですね。なのでインタビューもリラックスして受けられているのかもしれません。
やっぱりこれまでに店長として店舗に立った経験がなかったので、 そこへのプレッシャーが大きかったです。 いざやってみるとスタッフもついてきてくれたり、お客さんも来てくれたりして、今は 楽しいなと思えるようになりましたね。 まあ、お客さんは増えてきたけどまだまだ赤字なので、もっと知名度を上げてお客さんを増やしていきたいなと思っています。
ポーカーに対してクリーンなイメージを持ってもらおうというコンセプトのお店の店長をしているので、 少しでもポーカーのイメージアップに繋がるようなことができたら嬉しいですね。今回のJOPT Mainでも感じましたが、周りからすごい応援してもらえたり、ポット取ったら喜んでもらえたり、優勝できたら一緒に喜んで騒いだりと、ポーカーのトーナメントってスポーツ的な要素があると思っています。プレイヤーにとっては競技性が高くてフェアに戦えるマインドスポーツであり、見ている人もスポーツ観戦の感覚で楽しめるところがすごく良いと思っています。将来的には、なりたい職業ランキングとかにポーカープレイヤーが入ってきたら嬉しいなと思うので、少しでも業界を良くできることに貢献したいなと思っています。
そうですね、では、こちらのインタビュー記事を見てお店に来てくれた方には、エントランス時に1ドリンク1,000円をいただいているのですが、こちらをサービスさせていただきます！ また、新規のお客さんにも気軽に来ていただきたいので、この記事を見て初めて来てくれたお客さんには、さっきのドリンクサービスの他に、さらにお会計1,000円割引をつけます！
大丈夫です！ぜひ記事を読んで五反田Queen Pocketまで遊びに来てください！
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