PLO Championship優勝 takumaさん インタビュー

JOPT 2024 Tokyo #03

PLO Championship Winner

takuma選手

Takuma様、PLO Championshipでのご優勝、おめでとうございます!早速ですが、優勝された時のお気持ちについて教えてください!

ありがとうございます!事前に頂いた質問リストの中で、この質問が一番回答難しいです。(笑) やっぱり、終わった瞬間は率直に嬉しかったのですが、ヘッズアップに入ってからが長かったので、「やっと終わった」とか「疲れた」という気持ちがいろいろ混ざってましたね。確か、ブレイク終わり直前ぐらいからヘッズアップが始まって、次のブレイクが来る少し前ぐらいで終わったので、2時間くらいの長期戦でした。仲の良いディーラーさんがチョコと水を買ってきてくれたので、体力と気力を回復しながらなんとか最後まで戦うことができましたが、この差し入れがなかったら最後まで集中できてなかったと思います。

あとは、アミューズのトーナメント以外の大会で優勝できたのが今回初めてだったので、「ようやく優勝できた!」という気持ちもあって、まあいろんな複雑な気持ちが入り混じってるみたいな感じでしたね。

2時間のヘッズアップはとても長いですね、お疲れ様でした!

ありがとうございます。今回はDay1Bからの参加で、浅いブラインドのところからしっかり長く打っていて、ヘッズアップ以外の時間も長かったのですごく疲れました。優勝した瞬間は興奮してよく覚えていなかったので、後で友達が撮ってくれていた動画を一緒に見ました。たぶん、疲れとか興奮とかでいろいろおかしくなっていたのか「今、インマネしたー!!」って言ってましたね。(笑) いや、優勝ですけど、って友達と一緒にツッコんで笑いました。

優勝した瞬間のコメントが「インマネした!」はおもしろいですね!(笑) さて、今回は2Daysのイベントでしたが、トーナメント中に意識していたことがあれば教えてください。

序盤でチップが増えてからずっとアベレージ上で推移していたので、無理しないこと、減らさないことを意識していましたね。特に今回はAnteが無く、1周で1.5bbしか減らないので、「50bbなら30週くらいできるな」みたいなことを考えながら、強い役ができたときや、強いブロッカーがあるときにしっかり打ってバリューを取ったり、降ろしにいったり、ということを意識していましたね。

PLOはかなり分散の激しいゲームだと思うので、しっかりアベレージ上をキープできていることがすごいなと思いました。

2日間に渡って、ボードとハンドが安定して絡んでくれていたところはかなりラッキーだったと思います。状況が悪いときは降りる、強い時に打つ、強い時に引きに行く、とシンプルな考えでプレイできたのは良かったですね。


ボードに絡まなかったときに無理してブラフしたりとか、そういうのをせずに耐えているところも素晴らしいです。

今までは結構、そういうのをやりがちでしたね。仲良い人たちには、「無理してプレイする、ポットを炊くプレイヤー」と思われています。

でも今回は、エクイティで現状勝ってるハンドをしっかりプレイできたり、状況が悪いときはAAxxを2~3回降りたりと、メンタルが安定していたことで、無理せず戦えたことが良かったと思います。何かきっかけがあってプレイが変わったわけではないのですが、今回は序盤でしっかりチップが増やせたことなどもあってメンタルが安定してたので、そういう部分は優勝できた要因の1つだと思いますね。

具体的に、印象に残っているプレイがあれば教えてください。

これは僕が良かったハンドというより、懺悔をしたいのが1つあって。FTで残り7人の時に、アーリーポジションからハンドをマックしたら、何かに引っ掛かって、僕が持っていたAと8がエクスポーズしてしまったんです。

その後、チップリーダー級のスタックを持っている2人のプレイヤーが、それぞれAAとKKを持っていて、プリフロップで5Betオールインまで行ってぶつかり合ったんです。KK側から見たら、Aが1枚エクスポーズしたことで、相手がAAを持っている可能性が減ったのと、AAにセットを引かれてKKの捲り目が少なくなる可能性が減ったので勝負に行ったと思うのですが、多分、AがエクスポーズしてなかったらKK側も無理していなかったと思うので、結果を歪めてしまった、申し訳ないことをしたと思いましたね。

結局、AA側が持ちこたえて、AA持ってたプレイヤーが最後まで残ってヘッズの相手でした。

自分が良かったハンドで言うと、ヘッズで1枚ストレートのボードでうまくブラフを成功させられたハンドが印象に残ってます。

ボードがKQJ93、みたいなボードだったのですが、リバーが開いた時点でポットに総スタックの6~7割、500万点くらいが入っていて、僕のバックスタックが総スタックの1割くらい。確か、残り50万点くらい、という状況でした。

僕はT754dsとかそのあたりのハンドだったと思いますが、フラッシュ狙いでリバーまで追いかけたけど引けず、残り50万点、確か3〜4bbくらい。この50万点どうしようかなと思ったのですが、相手がTを持っていなければコールできないんじゃないかと思ってオールインで突っ込んだんですよね。

相手はリバーの時点でざっくり200万点ぐらい持っていたのですが、僕のオールインにめちゃくちゃ長考して、おそらくセットかトップ2ペアあたりを持っていたのだと思いますが、一瞬コールしかけたけど、最終的にはフォールドしていました。

今振り返って、このプレイが良かったかと言われるとちょっとわかんないですけど、ここでポットを取れなかったら多分優勝できてなかっただろうなと思いますし、すごくラッキーだったというか、普通にコールされて終わっていた可能性もあるので、優勝につながった大きな要因だったと思います。

このブラフめちゃくちゃアツいですね!ちなみにヘッズアップはどのような流れだったのでしょうか?

相手の方とはDay1の後半からずっと同卓していて、無茶なプレイをするイメージは無く、しっかりとしたハンドで堅実に戦っている印象がありました。 ヘッズアップ開始時のスタックは自分4割、相手6割くらいで、2時間近くシーソーゲームでしたね。ずっとスタック差が行ったり来たりしている中で、ブラインドが上がってアベレージが30bbくらいのときに、さっきの1枚ストレートボードのぶつかり合いがあってスタック差ができて、そこから何とか勝ち切れた感じです。

最後の決まり手はどんな感じでしたか?

最後は興奮しすぎてはっきりと覚えてないですが、僕がKTxx♠2枚を持っていて、ボードがAQxTx、♠2枚みたいな形で、TハイのフラッシュドローとJのガットショットドローがある状態でしたね。ターンでTがヒットしたので、相手のベットに対してリレイズオールインを押し込んだのを覚えています。

その時の読みはどのような感じだったのでしょうか?

2日間同卓している中で、相手の方は「強いハンドを持っているときにポットベット、そこそこのハンドのときはハーフポットくらいをベットしている」という印象がありました。もちろん全部のハンドを見れているわけではないので、確定ではないですけどね。なので、相手がハーフポットを打ってきたタイミングで打ち返せば、プレッシャーかけられると考えていました。

このハンドの時は、ボード的にもTヒット+ガットフラドロの保険もあるし、相手もかなり強いドローや2ペアなどのハンドが無ければコールできないんじゃないかと思い、自分が負けているAヒットやQヒットを降ろせる可能性があるので打ち返すことに決めました。スタック差もあるし、ここが攻めどころという感じのオールイン要求でしたね。

相手の方は長考してめちゃくちゃ悩まれていたのですが、「これはもう行くしかないか~」みたいな観念した感じでコールされて、99とK♠持ちの上のフラッシュドローみたいなハンドが出てきました。♠が落ちたらKハイフラッシュを作られて逆転されてしまう状況でしたが、最後はリバーでAがペアになって、自分がAとTの2ペア、相手がAと9の2ペアで何とか勝つことができました。

1目差のギリギリの戦いでしたね!相手の方のプレイを観察した上でのナイスオールインでした! 優勝後、何か変わったことはありましたか?

優勝してまだ数日なので、今のところは特に無いのですが、お祝いの連絡をいろんな方からもらったのは嬉しかったですね。やっぱり人とのコミュニケーションが好きなタイプなので、久しぶりに会う人、話す人と連絡できたのはすごく良かったです。

あとは、よく通っている銀座パラハで祝勝トーナメントを開いてもらえることになりました。今回のJOPTから追加されたArchieのトーナメントで優勝した常連の子がいて、その子と合同で、祝勝トーナメントをしていただけることになり、11月中旬くらいで調整しているところです。

今後についてのご質問です。獲得したプライズで次は何のトーナメントに挑戦しますか?

10月末~11月初旬のAPTマニラで使う予定です。ホテルと行きの便だけは予約してまして、いつまで滞在するかは今悩んでいるところです。どのイベントに参加するか、ちょうどいま計画を立ててたところですが、ホールデムとPLOをメインに参加しつつ、できればShort Deckも出たいなと思っています。

Short Deckもやってるんですね!

そうですね、Short Deckもプレイしています。以前、Short Deckの海外トーナメントに出たことがあるのですが、初の海外ポーカーで、初日からインマネすることができたので、結構気に入っている種目ですね。

とはいえ、しっかりと勉強してプレイしているわけではなくて、「JTがなんとなく強いらしい」とか「ストレートでフラッシュドローからバリューを取るゲームらしい」とか、そんな感じのノリと勢いで楽しんでいます。

ぜひ、APTで何かのタイトルを持って帰ってきて頂きたいです! 次の質問です。今後のポーカーに関する目標があればお聞かせください。

まずは海外トーナメントで優勝して、トロフィーを獲りたいというのが1つですね。あんまり大きなことを言うタイプじゃなくて、目の前のことから1個ずつ積み上げてクリアしていきたいなと思うタイプなので、まずは何でもいいので海外トーナメントで勝ちたいなっていうのが目標にあります。

もう1つは、キャッシュゲームを打ちに、ラスベガスかロスに行ってみたいなと思っています。 今年、オーストラリアにキャッシュゲームを打ちに行ったんですけど、それが結構楽しかったので、キャッシュゲームをもうちょっとやりたいと思うようになりました。それで、アメリカに行ったことがないので、行くならラスベガスかロスかな、と思ってます。目標と言うにはちょっと近すぎるかもしれないですけど、当面のやりたいことの1つではありますね。

今後もJOPTご参加の予定はありますか?あれば、意気込みを教えてください。

次のJOPTが年末年始のスケジュールなので、参加できるかどうかがちょっと怪しいのですが、PLO CS連覇の資格があるのは僕だけだと思うので、そこだけは何とか、無理してでも参加したいなと思います。

そうですね、前大会チャンピオンとして、ぜひタイトル防衛を狙っていただきたいです!

もしかしたらボコボコにされてリエントリーしまくってる姿を晒すかもしれないですが、なんとか連覇は目指したいですね。

さて、ここからはポーカーのご経験についてお聞かせいただければと思います! まず、ポーカー暦と始めたきっかけを教えてください。

ポーカーを始めたのは2020年の1月なので、4年くらいですね。最初は銀座パラハでプレイしました。

もともと海外カジノが好きで、バカラやブラックジャックをプレイしていました。ちょうど2020年の年始に地元に帰らずにYoutubeを見ていたら、確か世界のヨコサワだったと思うんですけど、ポーカーをやっている動画がおすすめに出てきました。それを見て興味を持って、東京でポーカーを打てるところを探したら銀座パラハがでてきたので、遊びに行くようになりました。

そこからポーカーにハマって、一時期は週8日はパラハに通っていましたね。お昼のトナメや夕方のトナメに出て、仕事やご飯、飲み会が終わったらまた夜のトナメにレイトレジストギリギリで参加して、とかやってたらいつの間にか「パラハの妖精」と呼ばれるようになってましたね。本当に、シフトが少ないスタッフよりもパラハに居た時間は長かったと思います。

「パラハの妖精」はおもしろすぎますね。(笑)  他にはどんなところでプレイしていますか?

赤坂Salon de Pokerとか、大船のBulletsにはよく行きますね。Salon de Pokerはディーラーさんがみんな上手くて、深夜にトーナメントをやってるのでよく遊びに行きます。Bulletsの方は、オーナーさんと以前WPTで長時間同卓して仲良くなって、そこから遊びに行くようになりましたね。さっきお話したShort Deckでインマネした時も、たまたま向こうで一緒になったりとかしました。

仲良くなった方のお店に遊びに行く、というのはすごく羨ましいですし、素敵な出会いだなと思います。

そうですね。 ポーカー自体も楽しいんですけど、ポーカーを通じて友達ができることも楽しいですし、そういう出会いができることがポーカーの魅力だと思いますね。

ポーカーはどのように勉強されていますか?

座学を一生懸命やっている、というよりは、実戦がメインですね。以前、Wizardを少し触ったこともあったのですが、使いこなせなかったんですよね。で、結局「そもそもプリフロップが重要」という結論になって使わなくなりました。

なので、迷ったときは周りのうまいプレイヤーとか、求道者みたいな友達に相談して教えてもらったりすることが多いですね。

Takumaさんにとって、ポーカーとはなんでしょうか?

これね。アナザースカイですよね。これ、ほんまに難しいんで、難しすぎて事前質問リスト見た後に考えるの忘れてました。(笑)

では、「新しくポーカーを始められた方に伝えたいことはありますか?」という質問について先に聞いていければと思います!

そうですね、やっぱりちゃんと財布と相談することが大事だと思いますね。バイインも高くなっているし、お金を使おうと思えば いくらでも使えるゲームだと思っているので、新しく始める人、特に若い子はしっかりお財布と相談して楽しんでほしいなと、おじさんとしては思いますね。

あとは、相手をリスペクトする気持ちも大事だと思います。僕はリスペクトが足りてなくて、先輩に怒られたこととかもあったんで、そういうのを忘れないようにしつつ、勝つのも負けるのも引くのも引かれるのも目いっぱい楽しんでもらえたらうれしいなって感じです。

ありがとうございます!続いてTakumaさんの強さの秘密や、周りの方より自身のあるポイントについて教えてください。

そもそも自分のことを強いとは思ってないんで、質問と答え方がちょっとずれる気もするんですけど。やっぱり周りの方に対する感謝や、期待に応えたいと思う気持ちだったり、周りから刺激を受けて勉強させてもらったりとか、そういうところがポイントではないかなと。

今回のPLO CSでも、FTやヘッズアップをやってる時に、「 頑張れよ」って声をかけてくれる友達がいてくれたおかげで、自分のメンタルが安定したと思いますし、期待に応えたいという気持ちで最後まで戦うことができたと思います。

また、いつも遊んでくれてる友達や先輩が結果を残していくところを見ていたので、自分ももっと頑張ろうと思えたり、自分ができないプレイを勉強させてもらったり、周りから刺激を受けたことで強くなろうと思えましたね。

ありがとうございます!では、改めて、Takumaさんにとって、ポーカーとはなんでしょうか?

そうですね。ざっくり言うと、「一生の趣味」という感じですね。何歳になってもプレイできるし、何歳になっても周りと切磋琢磨できる部分がすごく魅力だと思います。また、自分の人生の中でポーカーが占める割合がものすごく大きいので、 趣味という言葉を超えて、「ライフワーク」であり、「人生の一部」でもある、という感じも強いですね。

ありがとうございます。Takumaさんのポーカーに対する想いや、周りの方に対する感謝が伝わってきて、私もすごく刺激を受けました!ぜひ次のAPTやPLO CSでもタイトル獲得に向けて頑張ってください!

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