#54 NLH Poker Players Championship ご優勝 つぼい選手 インタビュー

JOPT 2025 Tokyo #01

#54 NLH Poker Players Championship Winner

つぼい選手

つぼいさん、JOPT PPCでの優勝、おめでとうございます。
優勝された時のお気持ちをぜひお伺いしたいです。

ありがとうございます。一言で言うと夢みたいな気持ちでした。
FTでは何度も死線を越えていたので、本当に信じられないなと。

詳しくお聞かせください。

FTで残り7人の時に私がBBで1bbの強制オールインになってたんですけど、
1オールイン2アクティブになっていて、オリジナルの人がサイドポットを獲得するためにリバーでブラフベッドし、もう1人がフォールドして僕が生き残った。他には私の4ポケのショートのオールインがQQに捕まるもフロップに4が落ちる。そして最後のHUで決着した場面ではその4ポケでの勝利でした。そういう奇跡的なことが重なって優勝したのでこれは夢なんじゃないかって。

応援してくれてた皆さんの声援も凄かったですね。
声援はどう活きてましたか?

まず第一に僕1人の力では優勝できなかったと思っています。
確実にあの声援が未来や運命を変えたんじゃないか。それぐらい大きな力を感じました。
親友がいるんですけど、Day2の序盤から応援に来てくれた彼は長時間プレイすることなく見守ってくれてたんですよ。彼が色んな人を呼んでくれて、夜中にも関わらず最終的に駆けつけてくれた人は15を超えてて驚きました。


本当にすごく感動的なシーンでした。
PPCに参加してる中で、プレイ面で特に意識されてたことって何かございますか?

まず自分から転ばないようにしたいなと思ってました。
例えば、ストーリーの無いブラフベッドをしたり、強気なベットに対してムキになって対抗しようみたいな。
そういう考え方は危険だなと思っていたのでたくさん降りてました。あとタイトなプレイヤーが多い印象だったので、プリフロップの3betや4betを受けた際も逆らうことなく多めに降りる意識を持って臨んだって感じですね。
生き延びていたら必ずチャンスが回ってくると思ってました。

今回、優勝を確信したタイミングってどのあたりでしたか?

いやいや、最後まで確信できなかったです(笑)
最後のハンドは、僕がBBで相手が先に15bbのオールインを入れられたっていう状況でした。
それで自分のハンドを祈るような気持ちで心で絞って見た時に4ポケだったんですね。
ヘッズアップでのソリューションを確認するとわかると思うんですけど、15bbほどのオールインに対して、自分がカバーしてる状況のポケットってめちゃめちゃ強いんで、 アクションはコールほぼ一択でした。
でもそのオールインに負けると形勢が逆転するっていう状況だったんで、逆転後の状況を想像しどう戦おうかなっていうことを考えて備えておこうと思った時間がありました。
しかし、当然負けた時のことも考えてるんで、勝ちを確信とは程遠いじゃないですか。だから、勝ちの確信は最後のリバーがめくられたあの瞬間だけですね。

優勝後、何か変わったことはありましたか?

もう数日後に迫ってますけど、1月11日にですね。僕がポーカーにハマるきっかけとなった場所であるMUSASHI POKER ROOMさん(むさぽ)で僕の祝勝会を兼ねたトーナメントを開催してもらうことが決まりました。
すでに多くの友人から行くよ〜との声をもらっていて。しかもPPCのFTで同卓した人も来てくれるみたいで、ポーカーの輪が広がっていることがとても嬉しいです。
あと女の子にモテるっていうことは特別ありません(笑)

それは嬉しいですね!

相手のハンドレンジや特徴っていうのは、どのように覚えるようにされていましたか?

そうですね、僕がポーカーを始める前のルーツみたいな話をするならば、小学5年生の時からずっと将棋をやっていて。将棋のプロ棋士を目指していた時期があったんですね。そのプロの養成機関である奨励会っていうのがあるんですけど、そこを卒業すると、晴れてプロ棋士になれます。僕はその奨励会にずっと所属していて。あと少しでプロになれるチャンスがあったんですけど。惜しいところで、年齢制限っていう規定があってクビになったんですね。
退会した時が21歳で、10年以上将棋に人生捧げていて。将棋のプロの道が絶たれ紆余曲折あって、ポーカーを始めたのが31歳の時でした。将棋とポーカー。
ゲーム性は全然違いますけど、将棋で培われた集中力はポーカーにも活かすことはできていて、ずっとプレイしてても集中力が切れるみたいなことがあんまりないんですよ。
あと、同卓しているプレイヤーさんがどういうハンドでプレイしたかとかを記憶することができて、その人の所作、テルと言われるようなところも観察・分析するのが得意っていう自信があります。


ポーカーの大会では長時間戦う場面もあると思いますが、集中力を高めるためのトレーニング方法があればぜひ教えてください。

僕の信条的なもので言うなら、練習でやってることしか本番で発揮できないのかなと思うんですよ。練習の時からいかに集中して取り組んでるかっていうのは、重要な要素だと思います。普段アミューズメントでプレイしている時も相手を観察して洞察して、この人相手にはこういうプレイをした方が利益的なんじゃないかとかは、本番さながらでやってる気がしますね。もちろん場のノリで遊ぶ時もあるのでメリハリですね。それと最近サボっていますが筋トレはティルト抑制になるのでめっちゃ大事だと思います(笑)

今回PPC優勝されてJOPTの中でも大きなタイトルを手にされたと思うんですが、今後プライズの使い道は何か決めていますか?

そうですね。ポーカーを始めて2年半が経つのですが、ここ1年で海外のカジノに挑戦する機会が何度かありまして、今年もそこで使いたいなと。これまではキャッシュゲームが中心だったんですが、今後は積極的にMTTの世界大会に挑戦したいなと。実は去年の夏、初めてWSOPのメインイベントに挑戦したんですね。その時は緊張から浮き足立っている感じがあったんですけど、今回そのリベンジをしに行きたいなと思ってます!

素晴らしいですね!じゃあ、次に狙うは世界ということですね!
つぼいさんの強さの秘訣は集中力以外にも何かございますか?

1番の強みは洞察だと思ってます。ポーカーって確率などの数学的な側面と、心理ゲーム的な側面のどちらも重要だと思っていて。ポーカーを始めた当初は、数字のことは全然分かってないので、人読みと言われる感覚で戦ってきました。今はどちらもいい塩梅かなと思うんですけど、知識不足を心理面でカバーして戦ってきた分、めちゃめちゃこちらが培われてるみたいな。そういった意味でライブポーカーは洞察がとても活きると思っていて。人読みは日本でも指折りの自信がありますね!

数学的な側面、心理的、メンタル的、とバランス良く強化された今の状態を作りあげた練習法を教えてください。

去年に関していうと、アミューズメントでポーカーをプレイするっていう機会はそんなになくて。むさぽの企画の一つPacific Poker Club(PPC)でUSインターンの選手として選抜してもらい、ラスベガスでWSOP期間の2ヶ月毎日ライブポーカーに打ち込みました。国内では向上心のある仲間内でグループを作って、例えば貸し卓をしたり。オンラインで、Poker Nowを使って今から一緒にやろうって声をかけあったりするグループがあります。

グループの代表はいらっしゃるのですか?

はい、いますね。今大会でも、先ほど言いましたが、応援に駆けつけてくれた子がダーマツくんって言うんですけど。彼は僕より若いんですけど、ポーカーに対する熱がすごい!彼と一緒にやるようになって、僕はとても成長したなって。この人の向上心についていきたいなというか。自分も巻き込まれたいなと思って。自分はそもそもそも勉強の仕方すらわかんなかったんで(笑)

実際にポーカーをきっかけで繋がった方と一緒に勉強してきたからこそ今があるということなんですね。

今回の優勝も彼なしには達成してないと言っても過言ではなくて。本当に自分の優勝のように喜んでくれましたし、「自分たちがやってきたことって間違いじゃなかったな。間違いじゃなかったことを証明してくれてありがとう」って。

感動的ですね。コミュニティに関してはグループ名とかあるんですか?

最初に出来たのがTHE・FISHっていう名前です。シャークって強者の証みたいな。フィッシュってその反対なんで、今は弱いけどシャークになれるようにって。

グループとして今後目標ってありますか?

去年の10月ぐらいに掲げた目標が、大型大会この1年で優勝したいねって言ってたんですけど、早速達成しちゃいました。優勝はたまたまなんですけど仲間に刺激を与えられたのは大きいです。

初心者の方やこれからポーカーを始める人に向けて、ぜひメッセージをお願いします。

僕がポーカー成長できてる理由の1つは、ポーカーが大好きなんですよ。
好きなことって、自分から情報を能動的に集めるんですよね。例えばイベントがあるとか、他のいろんな優先順位の中で生活とか仕事とかあると思うんですけど、好きだったら優先順位上がるじゃないですか。
じゃあ、好きになるためにはっていう話もあるんですけど。例えば、好きな友達を巻き込んで一緒に始めるとか。僕だったらむさぽっていう環境が好きだったんで。そこの仲間に会いに行くためにとか。その愛が自分より上手な人たちを巻き込んで自分のために教えてくれたりすることもあると思います。技術的な話より前に、上手になるには夢中になる理由をまず探すということですね。

最後に何か伝えたいことはありますか?

この優勝は、友人との約束だったんで。この約束を達成できてとても嬉しいです。

つぼいさん改めて今回、PPCでのご優勝おめでとうございます!今後のご活躍も期待しております!

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