「連覇」よりも「自然体」。WSOPに挑む詩菜さんの素顔

 

World Series of Poker

JOPT公式パートナー 岡本 詩菜選手

 

WSOP 2024 Ladies Championship 優勝という輝かしい成績を収め、その後もアジア各地の主要トーナメントで快進撃を続ける岡本詩菜選手。"ブレスレットホルダー"として、再びWSOPの舞台に立つ彼女の胸中に迫ります。


WSOPへのご出場は、今年で何度目になりますか?

今回で5回目です。

今回はいつまで滞在されるご予定ですか?

7月17日くらいまでいる予定なので、ほぼフルで参加することになります。

昨年のレディースでのご優勝、改めておめでとうございます!ご自身の成績が年々向上しているという実感はありますか?

ありがとうございます!3回目のときに2位で、4回目で優勝なので流石にそうですね(笑)

その中でも、一昨年の初めてのファイナルテーブル(FT)では緊張されましたか?

かなり緊張しました。チップリーダーでFTに進んだので、優勝に対する期待やプレッシャーを感じる部分もありました。

そうした経験を経て、成績が伸びてきたという実感もあるかと思います。やはり“慣れ”も関係していると感じますか?

去年と一昨年に好成績を残せたのは、慣れというより、やはり運に恵まれた部分が大きかったと思います。ただ、WSOPのファイナルテーブルというのは他の大会以上に緊張感があるので、一昨年一度そこでプレイできたことは間違いなく翌年の優勝に繋がったと思っています。「去年この場を経験した私が、一番メンタルは安定している。」と自信を持って臨めたことは大きかったです。

これまでWSOPに参加された中で、特に印象に残っている学びや気づきがあればお聞かせください。

WSOPは体力勝負の側面がかなり大きいです。1日のプレイ時間が特に長く、インマネまでの時間も長いです。また会場も寒いことが多く、食事もとりにくいです。毎日よく寝て、防寒対策をして、小腹を満たせるものを持っていくと良いです。また、WSOPに集中して出るためには会場であるHorseshoeかParisに泊まった方がいいと思います。ディナーブレイク中に寝れるのもかなりありがたいです。

今回のWSOPでは、どのようなスケジュールでトーナメントに参加される予定ですか?

今回はできるだけ毎日1つはトーナメントに参加できればと考えています。WSOPはMain Event、Ladies、Millionaire Maker、Monster Stackなど、ハイローラー以外の主要イベントはほぼ出るつもりで、WSOP以外にもWynn, Venetian, Ariaなどのトーナメントにも参加します。

実際に始まってみて、今のコンディションや調子はいかがでしょうか?

今のところは全体的に見るとちょっとマイナスくらいですね。28日から参加してるんですけど、すごく悪いわけではないけれど、特別良いという感じでもないです。それと、ラスベガスだけはなぜか寝づらいんですよね…。加湿器を使ったり、ジムで体を動かしたりして、できるだけ寝やすい環境づくりを心がけています。

今年のWSOPでの目標と、“連覇”への意気込みをお聞かせください。

いつも言ってるんですけど、特に目標はありません!(笑) 気持ちでなんとかなるものではなく、運の要素も大きいのでトーナメントに目標を持つことはないです。いつも通り自分のプレーにしっかり集中することを大事にしています。連覇という意識も特に持っていなくて、目の前の1戦1戦に丁寧に取り組んでいくことを心がけています。期待値の高いプレーを積み重ねることが一番大事で、そこに運の巡り合わせがあれば優勝がついてきます。

昨年の優勝を経て、ご自身の“認知度”が上がったと感じる場面などはありますか?

はい、トーナメントに出ていると、ありがたいことに毎日のように誰かから声をかけていただくことがあります。テーブルにいる時に話しかけられたり、会場を歩いている時にも気づいてもらえることが増えてきたと感じます。「昨年の優勝おめでとう」と声をかけてもらったり、「ステーキングさせてよ」といった冗談交じりのやりとりをされることもあります。フレンドリーに接してもらえるのは嬉しいですね。レディースは特に注目されやすい上に、2023年の準優勝、2024年の優勝という結果を覚えていてくださる方も多いのかなっていう印象があります。

知名度が上がったことで、例えば『ブラフがしづらくなった』など、プレイスタイルに何か影響はありましたか?

基本的にはあまりないです。ただレディーストーナメントに出る時は、かなり知られてる前提で、ブラフを減らして、シンバリューを増やすなど極端にエクスプロイトに寄せてます。

連覇を期待する声も大きいかと思いますが、そうした周囲の期待はどのように受け止めていらっしゃいますか?

期待していただけることは素直に嬉しいですが、私自身は余計な気負いをせず、今年もゼロべースで臨みたいと思ってます。

メインイベントへの意気込みについてもお聞かせください。

メインに関しても特に意気込みはありません。実は2023年、2024年と2年連続でインマネしているんですが、両方とも“ほぼミニインマネ”で終わってしまっていて…。メインはインマネまでに4日間もかかるので、そこまでの精神的、肉体的な疲労感がすごく大きく、インマネした瞬間に安心してしまって、その後のプレイが雑になってしまったという反省があって。あと、インマネ額自体も大きいのでミニマムインマネでもそれに満足してしまったのあると思います。今年は「インマネしてからが本番」だと思って、気を抜かずに臨むように意識したいですね。

最後に、これからWSOPを目指す日本のプレイヤーに向けて、メッセージをお願いします。

WSOPは最も夢のある大会であると同時に、他の海外トナメよりも長期滞在する人が多いので、成績の差が出やすく、また走った人はフィーチャーされやすいので、人によってメンタルの良し悪しががはっきり分かれがちです。そんな中でどう振る舞えるかは結構人間性が出ると思います。
GOOD LUCK!!

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