shopmakerさんインタビュー

Japan Open Poker Tour Season 19: Grand Final / 20: Tokyo 

PLO Championship Winner

shopmaker 選手

shopmakerさんは日本でのオマハホールデムを筆頭に、ミックスゲームと呼ばれるテキサスホールデムでは無い色々なポーカーを、東京を中心にもの凄く普及してこられたと思います。 今回のJOPTでは、日本で初めてPLO(ポットリミットオマハホールデム)やNLH(ノーリミットテキサスホールデム)以外の種目のトーナメントを数多くプロデュースされ、開催が実現されました。 ご自身で参加されるにあたっての意気込みはいかがでしたか?

そもそもの発端は、自分がオマハを楽しみたかった。でも2年前、日本では日常的にオマハトーナメントをプレイ出来る場所が無かったんだ。だから無いなら仕方ない、自分で作るかと、それが叶う場所として中野P-labo.(DDPT開催会場)を作ったんだ。今回のJOPTも、ディープスタックロングストラクチャーのPLOトーナメントやミックス系トーナメントを、日の目に当たる華やかな舞台でやりたいなと思って提案したのが事の始まりだったね。色んなプレイヤーにテキサスホールデム以外のポーカーを知って、その楽しさを満喫して欲しい反面、全てのイベントにおいて、出来ればいつも一緒に切磋琢磨しゲームを楽しんでくれる仲間に、勝利の美酒を味わって欲しいなとも思っていた。でも、PLO Championshipだけは自分も楽しもうと思っていたね、一番楽しみにしていたゲームだった。自分自身は楽しめれば良くて、顔なじみの DDPTの仲間達が勝ってくれたら良いと思っていたけど、目一杯楽しんでプレイしていたら、気が付いたら周りにみんな居なくなっちゃって、これは俺が勝つしかないなと思った。
ここ数年で一番責任感を感じて必死にトーナメントに集中したね。

Day 1で印象に残ってるシーンはどこでしたか?

中盤で同卓していた、勉強熱心で向上心旺盛なチップリはっとり君と、セカンドチップリの俺がぶつかった。この1ハンドを勝った時、これはツいたなと思ったね。

フロップ/3d8dQh
はっとりさん  Qs8c8s6d/Pot bet,Rerepot All-in
shopmakerさん KdJcTs9d/Repot bet,Call
ターン/9h
リバー/Rag
8〜Qのストレートでshopmakerさんがこのビックポットを獲得した。

インサイドラップ&フラッシュドローの形を持っていて、とても綺麗な形でしょ?ポットベットにコールして、ターンで9が落ちてからベットしたのでは相手を降ろしてしまう。フロップでバリューを最大化するためにリポットして大きなポットを作ったので、このリポットへ被せたオールインとコールは勝負所だったね。はっとり君もフロップでトップQを押さえたミドルセットは絶対に降りないしね。

このような重要な局面を乗り切るために、オマハをどう勉強したら良いのでしょうか?

俺はテキサスもオマハもいわゆる座学は得意じゃない、難しい英語も解らないし苦手。俺の時代には翻訳本や解説サイトや勉強アプリもなかったからね。じゃあどうしたかというと、いろんな所へ行っていろんな強い人を探して真似したの。全部が上手い人はそうそういなくて、人によってすごく上手い所・イマイチな所は違うから、善し悪し含めそれを全部拾ったの。ダメな所もひっくり返せば良い所になるからね。ここ(DDPT)のヒルマ先生やクマ先生に確率や戦術を語らせたら、俺なんかよりはるかに上手に語り伝えられると思う。彼らはとても良い先生で、俺が時間かけて踏んで来た事を、解り安く短時間で教えてくれるよ。俺が教えたいのは、定石を踏まえた上で頭で考えずに、目の前で起きたことが脳に直接入ってきて息を吸うようにプレーをできないと、その先のことは見えてこないんだよねって事かな。俺は日本一のオカルトプレーヤーを目指しているからね。定石のような当たり前の考えれば解るもののその先に、感じる事しか人には出来ない宇宙の心理、オカルトがあるんだよ。 俺は綺麗なものが好きなんだよね。ボードを開いた時に自分のハンドとボードが解けるように融合している時、これは凄く綺麗だなと感じる、そうしたら自然に出るべきカードが出るのは当たり前なんだよね。反面、どんなに確率的に良くても、美しく思え無い時は考える前に手を離してしまう。異性と同じだね。だから質問の答としては、考える前に感じる事、かな。
(Day1のハットリさんとのボードとハンドも実際にトランプを用いて綺麗でしょ、と見せてくれました。とても美しかったです。)

Day 2で印象に残る事はありましたか?

トーナメント参加者全体でキープレイヤーだと思った二人がいた。 はいぱーりゅう君とZooさん。この二人は物凄く上手でゲーム上で思考のやりとりができる。この二人とは本日の格付け戦争をしてると思って戦った。 二人が何を思っていたかは別として。りゅう君はとてもアグレッシブで出来る事は全てする、使えるものは全て使うスタイル、Zooさんは虎視眈々と慎重かつ大胆なプレースタイル。 何度も対峙した中で、プレースタイルの異なる二人にそれぞれ丁寧にアジャストして、思考において今回に限っては一枚上手を取れたと思う。それがあの日プレーヤーとして一番幸せに感じた事だね。りゅう君が4位でシートアウトした時に、優勝への道のビジョンが固まったかな。 かなりのスタックを蓄えられたので、思考誘導やアクションを促したりする事で、ある程度イメージとおりにテーブルを支配できた感覚がある。

ヘッズのお相手かたせさんとのプレーで印象に残ることはありますか?

ご自身でおっしゃっていたのだけど、オマハの経験は少ないとの事だった。それ故か、PLOを毎日遊んでいる側からすると、読めないアクションが多くて、やりにくかった印象。俺が仕掛ける避けて欲しい仕掛けを、どんどん踏みしだいて、我関せず死なば諸共みたいに歩けちゃう。それに苦戦して、ヘッズになった時は大きくカバーしてたけど、一時逆転されてしまった。有難かった事は、逆転してカバーした状態を、今迄の攻めから一転して守る思考にシフトしてくれた事。今ならば仕掛けを敷けば見つけてくれるし避けてくれる、と思いもう一度最初からやり直した。
上手く機能してコツコツと時間がかかったけどチップを戻し、もう一度逆転したところで、契機となるハンドが来たんだ。

Day2ラストハンド  スタック比は3:2ほどでshopmakerさんがカバー。

フロップ/7d7c9s
shopmakerさん 7s9d9hJs /30%bet, Call
かたせさん  Td8d8sAd/Raise All-in
ターン/2s
リバー/Th
フロップフルハウスでshopmakerさんの勝利

このオールインはすぐにはコールしなかった。正直一瞬不思議だった。相手が何を持っているか、何でオールインされたか、何が落ちたら負けるのかを考えた。
バックドアストフラドロはあるだろうか、TT+のオーバーペアのアウツは?同じ9持ちのハイキッカーアウツとかね。本当はもっと削り、1.25/8.75でカバーしている状態でぶつかりたかった。贅沢な話だけど、ここまで来て負けたくなかったから、本当に慎重になったね。逆転される組み合わせは非常に少ないのと、ヘッズスタート時の相手のアクションを反復して、一呼吸おいてからコールした。ターンの2を見た時は本当に安心したよ。

shopmakerさんの今後のプレイヤーとしての展望を教えてください。

プレイヤーとしては、いかに負けるかにこだわりたい、負けを極めたい。 ゲームの1番シンプルな楽しみ方は、単に勝つことだ。 どのプレイヤーに何をして貰いどう考えて貰い進行させるか、それを考えながらテーブルを操作する、これがその先の楽しみ方。 毎日ゲームをしてただ自分が勝つだけではつまらない、仲間と楽しみながらも仲間にその時の最適な思考をしてもらう、それを追求したい。 傲慢だ。
自由に負けれる事は、他の誰かを自在に勝たせることができるという事。 それができるなら、自分はいつでも勝てるでしょ。 だから俺は負けを極めていきたい。

shopmakerさんにとってポーカーとは?

ポーカーによって仲間ができる。 片手に嗜むのもポーカー。 勝負を楽しむのもポーカー。 様々なシーンを創造し、また気付きが有るのもポーカー。 いろんなポーカーがあって、正解など無い。 勝つことが全ての正義じゃない、勝たなくても楽しめ、時間は華やか。 人生の喜怒哀楽を生み出すポーカーとその多角的な価値をみんなに是非知って欲しい。 ポーカーの全てを愛していきたい。 死ぬまで多分ずっとポーカーをやっていくよ。

 

shopmakerさんTwitter
https://twitter.com/shop_maker

ヒルマさんTwitter
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