SPADIE 38 th

Lucky Clover

kazui選手

 

優勝おめでとうございます！ まずは、今のお気持ちをお聞かせください。

ありがとうございます。本当に嬉しいです。まだ少し信じられない気持ちです。これまで一度も優勝したことがなかったので、「今回こそは」と強い気持ちで臨んでいました。大きなトーナメントでは何度も悔しい思いをしてきたので、今回はどうしても勝ちたかったんです。

今回優勝できた一番の要因は何だと思いますか？

一番は、やはり「運」だと思います（笑）本当にトーナメント名の通り「ラッキー」な場面が多かったと感じています。もちろん運だけでなく実力も必要ですが、今回は本当にツイていたと思います。でも、そのラッキーな場面をしっかりと活かせた冷静さも、自分自身を褒めてあげたいですね。

特に印象に残っている部分はありますか？

一番印象に残っているのは、やはりFT（ファイナルテーブル）でのAJ対AJのハンドです。お互いスートは違いましたが、自分の方がフラッシュを引いてダブルアップすることができました。あのハンドがなければ、優勝には届かなかったと思います。今でもあの瞬間を思い出すと、胸が高鳴ります。

FTはいかがでしたか？

FTに入った時点では、自分のスタックはあまり多くなく、とても苦しい状況でした。しかし、無理に勝負を仕掛けるのではなく、他のショートスタックのプレイヤーが飛ぶのを待ちつつ、自分にとって有利な局面が来るのを冷静に待つという姿勢でプレーしていました。

優勝を意識したタイミングありますか？

自分のスタックが少なかったこともあり、現実的にまずは4位・5位を目指そうと考えていました。過去の悔しい経験があったからこそ、「無理をしない」という判断ができたのだと思います。徐々に順位を上げていく中で、気がつけばチップリに近い位置まで上がっていました。残り4〜5人になり、スタックが10BBを超えて少し余裕が出てきた時に、「これはもしかして…」と期待が膨らみました。そこからは、慎重さと攻めのバランスを意識して、ポストフロップのプレーにも余裕が出てきたように思います。

粘り強く戦い抜いての優勝だったのですね。
ヘッズアップはいかがでしたか？

本当に激しいヘッズアップでした。始まった時には自分がチップリの状態で、最後の3人の時点でチップリだったプレイヤーが飛んで、その人のチップをある程度吸収してからのヘッズアップでした。1ハンド目で、自分のAKと相手のA9がぶつかり、プリフロップの段階でオールインになりました。フロップでKと9が落ちた時点では「これは勝った」と思ったのですが、ターンでまさかの9が落ちて逆転されてしまいました。

それは厳しい展開でしたね。

あの瞬間はさすがに心が折れそうになりました（笑）ですが、そこで冷静さを取り戻して、ポストフロップでも粘り強く戦い続けたことが勝因だったと思います。実は、ヘッズアップの経験も今回が初めてで、きちんと勉強したこともなかったので、正直非常に不安でした。

プレッシャーの中、集中力を切らさずプレイが続けられたのですね。
ラストロンガーも取られたのですか？

はい、ラストロンガーも意識してプレーしていました。実はファイナルテーブルに入った時点で、ラストロンガー対象のプレイヤーがもう1人いて、私の2つ右の席に座っていました。その方の動きをずっと意識しながらプレーしていて、「絶対に負けたくない」という気持ちはかなり強かったです。意識すればするほど緊張感も増しましたが、その緊張が集中力を高める良いプレッシャーにもなったと思っています。

トーナメントに臨む際、どのような戦略を考えていましたか？

トーナメントに向けて特別な準備や戦略を立てていませんでした。ただ、普段から意識しているのはアグレッシブにプレーすることです。例えば、ライトで3ベットを仕掛けたり、コールよりもレイズでプレッシャーをかけたりするようにしています。また、その場の雰囲気や相手のプレースタイルを見ながら、臨機応変に対応することを大切にしています。

これまでにも大型トーナメントへの出場経験はありますか？

はい、何度か出場させていただいており、SPADIEにもこれまでに複数回参加したことがあります。インプライズしたのは一度だけですが、ファイナルテーブルには本当にあと一歩届かないことが多く、特にFTバブルで敗退した経験が何度かあるため、それが非常に悔しく印象に残っています。だからこそ、今回の結果は自分にとって本当に意味のあるものになりました。

そうした結果を残すまでに、どのような道のりを歩んできたのでしょうか？ポーカー歴はどのくらいですか？

ポーカーを始めてからは、およそ4〜5年になります。現在26歳なのですが、周囲からは「もっと若いと思っていた」と言われることがよくあります（笑）とはいえ、ポーカーにおいては年齢に関係なく実力が問われる世界ですので、相手に油断されることのないよう、常に自分の立ち振る舞いやプレースタイルに気を配るようにしています。

プレースタイルに気を配る中で、何か勉強や参考にしていることはありますか？

実は、これまであまり勉強らしいことはしてこなかったんです（笑）ただ最近、友人に勧められて見始めたアドリアン・マテオス選手のプレー動画が非常に参考になっていて、彼のアグレッションのかけ方や、リバーでの判断力を見て「こういうふうに攻められるようになりたい」と強く思うようになりました。そこから、自分でも少しずつプレースタイルを真似して取り入れるようになり、実際に結果にもつながり始めている感覚があります。どちらかというと、勉強というより“感覚のアップデート”といった感じですね。

では、今後のビジョンについてもお聞かせください。目標としていることはありますか？

JOPTのメインイベントにも出場したいです。前回はメインに出場できず、代わりにミリオンズに出てインプライズはできましたが、やはりメインの舞台に立ち、そこで結果を出したいと考えています。その後、海外のトーナメントに挑戦したいというのも目標です。まだ一度も海外遠征の経験がないので、どこかのタイミングで必ずチャレンジしたいと思っています。本当に漠然としていますが、将来的にはポーカーで生活していくことも夢の一つです。

これからのご活躍にも期待しています！改めて優勝おめでとうございました！

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