#48 Princess -Ladies- 優勝 Saoriさん

 

SPADIE 39th

#48 Princess -Ladies-

Saoriさん選手

 

SPADIE 39th Princess -Ladies- 優勝、おめでとうございます。

ありがとうございます。正直、まだ完全には実感が湧いていません。手にしたトロフィーを何度も眺めてしまうほどで、触れているのに現実ではないような、不思議な感覚があります。

優勝の瞬間、どのような気持ちが込み上げましたか。

最初に湧いたのは「ついに獲れた」という思いでした。今回 Princess -Ladies- に参加した理由は、もちろんポーカーが好きだからというのもありますが、それ以上に “このトロフィーを取りたい” という気持ちが強かったからです。SPADIE 35thの Princess -Ladies- で3位になったことがあり、あと一歩届かなかった悔しさがずっと残っていました。会場でこのハート型のトロフィーを見た時、「いつか必ず手に入れたい」と強く思っていたので、今こうして自分の手元にあることが本当に嬉しいです。

今日のトーナメントに向けて、特別な準備はされましたか。

特別なものはありませんが、気持ちを整えることは意識しました。友人とポーカーの話をしたり、彼氏とハンド履歴を見直したりして、自然と感覚を整えていきました。前日に緊張しすぎるのは良くないと思い、あえてリラックスして過ごすようにもしていました。

会場に入った時、どのような雰囲気を感じましたか。

Princess -Ladies- は、やはり特別な雰囲気があります。女性プレイヤーが楽しめる雰囲気が整っていて、「今年も始まった」と気持ちが引き締まりました。そして、見える場所に置かれたトロフィーが強く印象に残りました。トロフィーを見ると自然と集中力が高まり、「必ず持ち帰る」と心に決めました。

トーナメント開始直後は緊張されましたか。

最初の数ハンドは緊張していましたが、数ハンド進むうちに落ち着き、周囲のプレイヤーの特徴やスタックを観察する余裕も出てきました。普段の感覚で集中することができ、徐々に流れに乗れたと思います。

中盤、バブルラインに向かうあたりはどのような状況でしたか。

中盤はスタックが少しずつ削られていく時間でした。強いハンドが入らず、ブラインドだけが上がっていくため、じわじわとプレッシャーが重なっていきました。それでも周囲のプレイヤーを観察することは続けていました。「参加率が高い」「タイトにプレイする」「3-betの頻度が高い」など、後で役に立つ情報を集めていました。

周りのプレイヤーをよく観察していたのですね!

普段からプレイヤーの傾向を見ることが好きなんです。自分のプレイだけでなく、周囲がどのようなタイプかを知っておくことで判断しやすくなります。この日はショートスタックの時間が長く、派手なプレイはできませんでしたが、「今は耐える時間」と割り切ってプレイしていました。

ショートスタックの時間が長かったのですね。
その状況下でのバブルラインは、かなり厳しい戦いになりましたか?

本当に厳しい状況でした。「強いハンドが一度来ないと終わってしまう」と覚悟していました。その時に入ったのがKQsだったので、「行くしかない」と即決でオールインしました。
しかし、コールした相手のハンドはAAの最強ハンドでした。フロップでAまで落ち、「終わった」と完全に負けを覚悟した瞬間もありました。ところがターンとリバーで♦が続き、フラッシュが完成。まさに奇跡の逆転でした。

大逆転ですね!
バブルラインを抜けた後、プレイに変化はありましたか。

入賞ラインに到達したことで肩の力が抜け、冷静にプレイできるようになりました。ショートスタックではありましたが、「ここから伸ばそう」と前向きな気持ちに切り替えられました。 そこからQJ、AT、KQなどプッシュしやすいハンドが入り始め、少しずつチップを獲得していきました。

ファイナルテーブル直前はどのような展開だったのでしょうか。

ファイナルテーブルが見えてきたタイミングで、まさに勝負の分かれ目となる大きな局面がありました。その場面で入ったハンドがQQでした。ここを逃すとファイナルテーブルへの道が一気に遠のいてしまう可能性があったため、「ここは絶対に勝ち切りたい」という強い気持ちでオールインを選択しました。コールした相手のハンドはAKsでした。割れやすい組み合わせのため緊張しましたが、ボードにAもKも落ちず、勝ち切ることができました。この勝負に勝てたことは、精神的にも非常に大きかったです。

かなり勝負の分かれ目ですね!
ファイナルテーブルに着席した時はどんな気持ちでしたか?

着席した瞬間は安心感が大きく、「ここまで来た」という達成感がありました。 一方で卓を見渡すと強いプレイヤーが多く、「このメンバーを越える必要がある」と気持ちが引き締まりました。

ファイナルテーブルで印象に残っている駆け引きはありましたか?

ファイナルテーブルでもショートスタックの場面が多く、相手のレイズに対してプッシュで返す展開が続きました。相手はタイトめで、こちらがレンジを広げても降りてくれることが多かった半面、コールされれば非常に厳しい状況でした。ここでも観察が役立ち、相手のレンジや傾向を踏まえて押す局面を見極めていました。

人数が絞られる中で心境に変化はありましたか?

人数が減るにつれ「優勝できるかもしれない」という思いが強まりました。同時に「ここまで来て逃したくない」という不安もありました。ショートスタックから何度もオールインを通し、ヘッズアップに入る頃にはチップも増え、攻める余裕も生まれました。大きな流れの変化が勝因の1つだと思います。

優勝が決まった瞬間を覚えていますか。

非常に鮮明に覚えています。こちらが優勢のまま進み、リバーで相手のアウツが消えた瞬間、「勝った」という実感が一気に押し寄せました。

本当におめでとうございます!
優勝を勝ち取ったSaoriさんがポーカーを始めたきっかけはなんですか?

友人の紹介がきっかけでした。最初はルールもよく分からず、手探りの状態で始めたのですが、ハンドレンジや心理戦など学ぶことが多く、その奥深さが逆にとても楽しく感じられました。プレイを重ねるうちに、自然と夢中になっていったと思います。また、ポーカーには「入り口では負けていても、後半に捲り返せる」「フラッシュが完成して状況が一変する」など、展開の面白さがありますよね。そうした逆転の可能性やドラマ性に魅力を感じ、「もっとポーカーを知りたい、上達したい」と思うようになりました。

その面白さにはまっていったんですね。
普段通われる店はありますか?

はい。BUBBLE恵比寿によく行きます!雰囲気が良く、常連の方も優しく、スタッフの方も話しやすいので自然と足が向きます。今は彼氏もポーカーをしているので、一緒に行くことも多く、ポーカーが共通の趣味になっています。今回の優勝写真も、背景がとてもかわいくて気に入っています。良い雰囲気の中で記念になる1枚が撮れて、すごく嬉しかったです(笑)。

彼氏さんの反応はいかがでしたか?

とても喜んでくれました(笑)。過去の悔しい思いを知っているので、自分のことのように喜んでくれたのが本当に嬉しかったです。

今後の目標を教えてください。

今回 Princess -Ladies- で優勝できたことで、より大きな舞台に挑戦したい気持ちが強くなりました。まずはJOPTのMain Eventに挑戦してみたいです。Day 3 まで続く長丁場のトーナメントは、技術だけでなく体力や集中力も求められますが、いつか必ず挑戦したいと思っています。 3日間を戦い抜いた先に手にできるトロフィーは、相当な名誉だと感じています。今回の優勝は、改めてポーカーに真剣に向き合いたいと思える大きなきっかけになりました。今日のことは一生忘れません。

ありがとうございます。
今後もたくさんのご活躍を運営一同お祈りしております!そして改めて、ご優勝おめでとうございます!

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ライター:Takuma
学生時代に"世界のヨコサワチャンネル"をみてポーカーを始めた。現在はアミューズメントポーカールームで腕を磨き、アジアを中心に各国のトーナメントにも挑戦中。タイ・マニラ・韓国などでの経験を重ね、総獲得賞金は約400万円。
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