JOPT 2024 Sapporo #02
Platinum Winner
しゅうと選手
優勝された時の気持ちを教えていただけますか?
ありがとうございます!
実は、インマネ直前に2BBしか残っていない状態まで追い込まれていたので、インマネするだけでも「ラッキーだな」と思っていたんです。
そこからまさか優勝までいけるとは思っていなかったので、驚きと「ラッキーしたなあ」という気持ちが大きかったです。
特に、バブル直前で2時間くらいハンドが来なくて、オールインできるチャンスがなかったのですが、耐えたことでチャンスが巡ってきたという感じですね。
2BBしかない状態から、どのように優勝まで辿り着いたのでしょうか?
2時間オールインできるハンドが一切こなくて、耐えていたら残り3~4人でインマネだと分かり、更に耐えることにしました。
次のBBを払うタイミングで強制オールインになると思ったら、席を移動してUTGになって。
ハンドが34oだったので、流石にもう1回だけと思って耐えたら、次に99が配られました。
はい! そこで99 vs 77 vs KTでトリプルアップして、更にハンドラッシュが続き、たったの15分で6万点が100万点まで伸びました。
序盤からチップリーダーでそのまま優勝するのと、2BBまで耐えて逆転するのではまた違う感情が生まれました。ラッキーできてよかったです。笑
多くの参加者がいる中での優勝だったかと思いますが、トーナメント中に特に意識していたことがあれば教えてください。
FTに入ってからは、相手のプレイスタイルをかなり意識していました。
知っているプレイヤーも3〜4名いて、無茶苦茶なプレイをする人がいなかったんです。
むしろ、GTOに近いプレイをする人が多かったので、FTではVPIPを高めて、アグレッシブにスチールを狙うようにしました。
また、相手から自分がどう見られているかを常に気にしていて、知っている相手にはバリュー、知らない相手にはブラフを織り交ぜてプレイしました。
知っている相手にはバリューbetを増やすのですね!その理由はなぜですか?
相手が自分を「上手いプレイヤー」と認知してくださっている場合には、「上手い=ブラフが多い」と思われる可能性が高いからです。
その場合はバリューを増やし、逆に相手が自分を知らないだろうと思う時は、ブラフを混ぜるようにしています。
ファイナルテーブルでKQを持っていた時のシーンが印象的です。
フロップでK46がヒットし、ターンでAが落ちました。
この時点でポットサイズのベットをして、相手がコール。
そして、リバーでQが落ちたんです。
相手は私を知っているプレイヤーで、ブラフを仕掛けてくるプレイヤーだと思われている可能性も高いと思い、ポット2倍のオールインを仕掛けました。
同じ局面でも、バリューを取りたくて、ハーフサイズのbetを選択するプレイヤーも多そうに感じました。
私はブラフでもバリューでも、同じようなサイズのbetをすることを常に心がけています。
今回は結果的に相手が長考して降りられてしまいましたが、ほぼ確実にAヒットを持っていた相手が降りた、というのが大きかったと思います。
仮に自分がTハイのブラフでもAヒットを降ろせていた、ということなので。
このプレイは、相手のタイプによって使い分けたアプローチの一例ですね。
ヘッズアップはどのような展開でしたか?
スタック差は5:1くらいで、相手のスタックは10BBほどで自分が有利な状況でした。
J3sで相手のA2にコールされましたが、Jを引いて勝利しました。
相手はとても上手なプレイヤーだったので、長引かせないようにロングボールで一気に攻めました。
優勝後に何か変わったことはありますか?
実は、直近の自分はポーカー熱が少し下がっていたんです。
始めたばかりの頃はビギナーズラックでいくつか勝てたんですが、それ以降モチベーションが下がってしまっていて。
でも、今回のJOPT 札幌 Platinumの優勝を機に、またモチベーションが再燃しました。
この優勝でさらにモチベーションが高まったので、今後もJOPTはもちろん、日本ポーカー連盟が主催の大型トーナメントは基本的に参加していこうと思います。
実は、ポーカーに関して大きな目標はあまり持っていません。
ポーカーはあくまで趣味の一環で、本業や仕事を優先しなければいけないと考えています。
ですので、プライズも旅行の一部として使う予定です。
とはいえ、日本ポーカー連盟が主催する大会やWSOP、WPT、EPTなど、できる限り参加していきたいと思っています。
ポーカーを始めてから4〜5年ほど経ちますね。
元々は麻雀が好きで、小学校の頃からプロを目指すくらいの熱量でのめり込んでいました。
当時は毎日麻雀をしていたのですが、その熱が少し冷めてしまって。
その時にたまたま、友達から麻雀とポーカーが似てるところがあると言われて興味を持ちました。
ポーカーの勉強は、どのようにされていますか?
ポーカーの勉強は、GTOを学んだり、コーチングを受けたりしてきました。
最近は勉強量が減ってしまっていますが、EPTの動画などを見て戦略を学んでいます。
また、相手が自分をどう見ているかを考えることが重要だと感じています。
相手がインマネ狙いなのか、優勝狙いなのか、また自分が堅くプレイしているのか、ルースにプレイしていると思われているのか、などをしっかり考えることが鍵ですね。
インタビューも終盤となりますが、しゅうと様にとって、ポーカーとは何ですか?
ポーカーは自己成長の手段だと思っています。
大人になってから勉強したいと思うことが少ない中で、ポーカーを通じて勉強する意欲が湧いてきました。
さらに、ポーカーを通じて他の国に行ったり、英語を学んだりと、自分の成長欲求を刺激するものになっています。
新しくポーカーを始めようと考えている方に向けて、何かアドバイスはありますか?
ポーカーは時間とお金をかけるゲームです。
現実的な話で恐縮ですが、専業プレイヤーになるという人が増えている中で、個人的には、趣味の一環として楽しみつつ、自己成長に繋げる程度にとどめておくことをお勧めします。
ポーカーは本当に奥が深いゲームですが、バランスを保つことが大事だと思います。
先ほど話したこととも重なりますが、自分の強さの秘訣は、相手が自分をどう見ているかを常に意識していることだと思います。
相手がどんなプレイヤーかはもちろん観察しますが、それ以上に「自分がどう見られているか」を考えて、柔軟にプレーを変えるようにしています。
座学はもちろん大事なのですが、学んできたことを、実践の場で活かす機会の数が重要です。
例えば海外である程度大きな金額を賭けたり、度胸が試される機会でないと、磨かれないものも正直ある気がしていて。
もちろんバンクロールは人それぞれなので、無理をしない範囲で、度胸が試される場数を踏んでいくのがポーカープレイヤーにとって大事だと思います。
次回のJOPTでも、優勝のインタビューを再度できたら嬉しいです!
しゅうとさん、改めておめでとうございます!今後の更なる活躍をお祈りしています!
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