DOG さん インタビュー

Season 20 WPT Tokyo #02

Event #29 WPT 1000 Winner

DOG 選手

ご優勝おめでとうございます!優勝された時のお気持ちについてお聞かせください。

 もちろん嬉しさしかないです!国内では SPADIE のサイドイベント以来、海外大会を含めても 2019年の APT メイン以来、久々のビッグタイトルでしたので。朝方だったにも関わらず、たくさんの仲間たちも応援にかけつけてくれたので、喜びもひとしおでした。

 

今回ご優勝されたイベントは参加費が 10 万円と比較的高額でしたが、いわゆるハイローラーとその他のトーナメントで違う点はあるのでしょうか?

 よく聞かれる質問なのですが、ハイローラーだから、という意味での違いはないと思っています。ただ、今回のイベントは、40 分ブラインドでストラクチャーもものすごく良くて、ポーカーをしっかりと理解されている参加者の方が多かったので、かなり疲れそうだなと思ったし、実際かなり疲れました(笑)18 時スタートだったんですが、終了したのは朝の 7 時半でした。

 

朝の 7 時半!長丁場だったわけですが、優勝はどの段階から意識されていたんですか?

 ほぼ開始直後から参加していたので、まぁ最初からやる気満々ですよ(笑)ただ、よりクリアに意識しはじめたのは、残り 4 人くらいのタイミングですね。その時に、仲間たちが応援にかけつけてくれたので、優勝を期待されているんだなと実感しました。それまでももちろん丁寧にプレイはしていたのですが、そこからは、より丁寧にポストフロップをプレイするようにしていた気がします。


 

本大会のウリの一つとして本格的な生ビールが提供されていましたが、お酒も飲まずに?

 いや、お酒はかなり飲みました!でも、お酒飲んでプレイしても、あまり変わらないんですよね。もともとお酒が強いのもありますが、自分の経営するお店で毎日のように飲みながらポーカーしているので、慣れているというのが大きいと思います。テキーラをごちそうしてくれるお客様が多いので、鍛えられているのかなと。実際、自分のお店のトーナメントでは、 55 杯テキーラを飲んで優勝したこともあります(笑)

 

それはすごいですね・・・!今回のトーナメントのなかで、具体的に、印象に残っているプレイはありますか?

はい、ヘッズアップのラストハンドですね。ブラインドは、 30000-60000-60000でした。

BTN DOGさん (K5o) : Raise 120K/Call
BB : Re Raise 300K

FLOP 2c5c6h
BB : Bet 500K
BTN : Call

TURN 8h
BB : ALl-in 2.2M
BTN : Call
BB shows Th9h

 1 位と2 位で賞金が 100 万円くらい変わるというのもあり、コールするまでに 5 分くらい悩みました。考えていたこととしては、ヘッズアップとはいえ3 bet pot なので、レンジで考えたときに、相手にドロー系のコンボが多く含まれ、すごく強いかすごく弱いかにポラライズされていると思いました。強いところで言うと、セットや2 ペアですね。オーバーペアやトップペアのみはこのラインをとらないかなと。自分の持っているハンドにに5 が含まれていて、セットと2ペアをブロックし、強いコンボ数を減らしているという点とターンでハートが落ちて、バックドアのドローも増えたという点を加味してコールすることを選択しました。もちろん、降りて正解になることもあると思います。 ただ、この時、その直前でブラフキャッチの成功が続き、チップ量を逆転したタイミングだったんですね。かつ、朝方になっていて、相手もフラストレーションが溜まっていて、ポットを落としたくないという気持ちが強くなっているのではないかなと思いました。最終的には、そういった点も考慮し、コールを決断しました。


 

この局面でなかなかコールを選択できる人はいなさそうですね!!見事なコールの結果、優勝されたわけですが、なにかその後変化はありましたか?

 大きく変わったことはないですが、みんな喜んでくれたのが、嬉しかったですね。特に、お客様がすごく喜んでくれていました。直近、海外大会でもそんなに大きな成績を残せていなかったので、みんな優勝を待望してくれていたのかなと思います。あと、自分のお店で祝勝会も開けるので、それがすごく楽しみですね!

 

国内・海外含め豊富なトーナメント参加のご経験がお有りかと思いますが、WPTの東京大会は他の大会と比べてどのような違いがありましたか?

 今まで出場してきた大会のなかで一番良い会場だったんじゃないかなと思いますね。天井が高くて、開放感があって、テーブル数も多くて。あと、液晶も良くて、カメラワークもこだわっていたので、他の大会と差別化ができているなと感じました。規模という点を除けば、WSOP にもひけを取らないんじゃないですかね。立地という意味でも、新宿はアクセスも良く、周りに飲食店も多いですし、とても良いと思います。

 

三角広場、開放的で快適な会場でしたね!プライズの使い道は、決めていますか?

 一旦、マイルに変換しました。来年も WSOP に挑戦する予定なので、WSOP メインの参加費として使おうと思っています。WSOP は、自分がポーカーを始めるきっかけにもなった大会なので、思い入れが強くて。2 年連続、オンラインも含めると 3 年連続で出場しているんですが、day3 くらいで敗退してしまっているので、次回こそはロングランしたいです!


 

WSOP がポーカーをはじめるきっかけになったということですが、具体的に教えていただけますか?

 はい、6 年半ほど前に YouTube のおすすめ動画で 2011 年の WSOP メインのヘッズアップ動画が出てきたんですよ。おそらく週 2 〜 3 回雀荘に通うくらい麻雀にはまっていたので、その関連でおすすめとして表示されたんだと思います。気まぐれにその動画を見てみたら、何やってるかはまったく分からないんですけど、大量の札束をどんと真ん中に積んで、大の大人が真剣に戦っている姿がかっこいい!と思いました。第 6 感でぴんと来て、やってみたいと思い、さっそく友人のキャットを誘って池袋ギルドに行きました。そこでもうポーカーの魅力にどっぷりハマってしまって。その後 1 ヶ月で池袋にポーカー&バーのお店をオープンしてしまいました(笑)

 

ものすごい行動力ですね(笑)そこからどのようにポーカーを勉強されてきたんですか?

 まずは、ポーカー道というサイトを隅から隅までじっくり読みました。あと、本を読むのが好きなので、ポーカー関連の書籍は一通り読みました。特に、『ポーカーエリートの「公然の秘密」』という本を一番熟読しました。GTO戦略の入口として、非常に優れた本だと思っています。あとは、Run It Once でトッププロのプレイを見たり、MTT に関する note を読んだりもしました。実践という意味では、BUBBLE のオーナーの岩崎さんのつながりで知り合った方々がとても強い方が多かったので、たくさん負けてたくさん勉強させていただきました。あと、先輩のしんじぃさんが 3MPC というポーカーコミュニティに入っているので、彼が得た知識を教えてもらっています。しんじぃさんは、数少ない尊敬しているポーカープレイヤーのひとりです。


 

座学と実践の両輪が大事ですね!そういった勉強の成果もあり、数多くのトーナメントで優勝されていますが、「勝ち切る」ために意識されていることはありますか?

 これはものすごく大事なことなんですが、「FT直前だから」などという賞金アップとは無関係な理由で飛ぶことを恐れないことだと思っています。国内大会においては特に、「 FT直前に飛びたくない」「できるだけロングランしたい」という無意味なバイアスがかかりすぎている方が多いと感じています。なので、FTになった時点で、周りが みんな 10bb 切っている、みたいなおかしな状況が起きてしまうのかなと。一方、自分は飛ぶことを恐れずにプレイしているので、終盤にチップを持つことができているのかなと思います。
 海外の場合、1つ順位が変わると賞金が順位アップに応じて変わるので、順位を意識する必要があります。また、もちろん国内大会でもバブルのタイミングなどは飛ばないように意識をするほうが良いと思います。しかし、優勝賞金が 2 位以下と大幅に変わるプライズ構成になっていることも多いので、その場合は、順位をあげることに固執せず、優勝を狙っていくことが大事かなと。

 

ちょっとでも長く残って褒められたい!というような承認欲求に翻弄されず、愚直に優勝を狙うことが大切ですね。他に、ご自身の強さの秘密は何だと思われますか?

 集中力と気づく力、だと思います。ベットサイズや頻度など、プレイ中は細かい情報収集を常にしています。そして、細かい違和感があったら、すぐに気づきます。この情報収集の精度が高ければ高いほど、強烈なエクスプロイトに繋がると思っています。なので、プレイ中は基本的に絶対にスマホは触らないですし、音楽を聞いているフリをしていても実はものすごく集中してプレイを見ています。
 また、ほぼ毎日自分のお店でポーカーをしているので、ライブポーカーの経験値はすごく高いと思います。この経験は、相手のプレイヤーのラベリングをするのに活きています。ショーダウンされたハンドや手つきやチップの触り方、カードの見方、タイムテルなどさまざまな要素から、相手のレベルを推し量るのが得意です。

 

新しくポーカーを始められた方に伝えたいことはありますか?

 ぜひとも良い仲間やコミュニティと出会って欲しいなと思います。大人になってから何かを初めて続けるって難しいことだと思うんですが、切磋琢磨する仲間がいれば、必ずそれはポーカーライフを豊かにしてくれます。
 あとは、トーナメントにおいては、客観視して、負けを受け入れることが大切です。とある有名ポーカープロが、「トーナメントは入賞できないのが普通のゲームです。まずはそれを受け入れてください。周りより圧倒的に強くても 15〜20%でしかインマネできませんし、周りの 3倍程度の確率でしか優勝できません。100人のトーナメントならせいぜい優勝確率は 3〜4%です。鉄強がです」ということを言っていて。自分はこれがすごく良い言葉だなと思っています。「下振れで勝てない」と思うかもしれませんが、そうではなくて、そもそもトーナメントってそういうゲームなんですよね。毎回優勝するというのは、逆に何かがおかしいと思っています。なので、負けを気にするのではなく、いかに 15〜 20%という入賞確率に近づけるかという努力をし続けることが大事かなと思います。

 

最後に、DOGさんにとって「ポーカー」とは?

 決闘、タイマン、バトルロイヤル・・・自分にとっては、「マインドスポーツ」という綺麗なものというよりは、「戦い」ですね。なので、トーナメントの本番で強い人と同卓して勉強したい、というような感覚は自分にはあまり無くて、それまでに勉強をしっかりして、戦いに臨みたいと思っています。

 

今回のインタビューでは、WPT 1000 の「戦い」を制した DOGさんにポーカーとの出会いから本大会でのプレイまでたっぷりお話をお伺いしました。ライブポーカーならではのポイントやトーナメントに対する考え方などとても勉強になりました。DOG さんとポーカーしてみたい!と思われた方は、ぜひ渋谷の OSKER へ!

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